【動画あり】母親を失ったシベリアトラの仔トラ、再び森へ!


※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。

「ロシアのアマゾン」とも呼ばれる世界屈指の豊かさを誇る極東ロシアの森。

ここにまた1頭、野生復帰の訓練を受けたシベリアトラが、森へ帰ったという知らせが届きました。

フィリッパ(Filippa)と名付けられた、メスのシベリアトラです。

沿海地方、ヒョウの森国立公園からほど近いフィリッポフカ村で、国立公園のスタッフが野犬に襲われそうになっていた仔トラを発見したのは、2015年12月29日のことでした。

人里に現れるトラは、怪我や病気などで弱っていることが珍しくありません。

保護された時、推定5カ月だったフィリッパも、母親を失い、衰弱して飢えに耐えられず食べ物を求め村へ現れたようでした。

普通、こうした仔トラは、保護されても命を落としてしまうか、生き延びても一生、人の手で飼われて過ごします。

幼くして母親を失えば、狩りの方法も、森で生きていく野生の力も、身に付けられないからです。

それでも、WWFロシアのスタッフをはじめ、保護に携わる人たちは諦めませんでした。

発見場所

人馴れしないよう細心の注意を払いながら、フィリッパが野生の本能を頼りに自ら草食動物を捕食できるようになるまで、リハビリセンターで訓練を続けたのです。

そして16カ月後の2017年4月29日、ついにフィリッパが森に帰される日が来ました。

場所は、ユダヤ自治州のディチュン野生保護区の森。

美しく、力強く成長したフィリッパは、輸送ケージの入り口が開くと、勢いよくその一歩を踏み出しました。

最大で540頭といわれる野生のシベリアトラがまた1頭、増えた瞬間でした。

ユダヤ自治州からアムール州への州境にかけては、かつて多くのシベリアトラが生息していました。

私たちはフィリッパがこの地で繁殖し、しっかりと未来に命を繋いでいけるように、日本からも支援を続けてゆきたいと思います。(広報 山本)

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WWFジャパン ブランド・コミュニケーション室 メディア グループ長
山本 亜沙美

大学時代の専攻していた海洋生物学をきっかけに、絶滅危惧種や環境保全活動に興味を持ち始める。2005年卒業後、米セントラルフロリダ大学院にて生物学を学び、2007年に卒業。卒業後、航空会社にて運行管理のオペレーション業務に携わった後、2010年にWWFジャパン自然保護室アシスタントとして入局。2013年より広報・プレス担当として、取材対応、記者発表などをはじめとしたメディアリレーション、イベント企画・運営などに携わる。2018年7月からメディアグループ長として、広報全般・WWFジャパンのブランドコミュニケーションを担当する。

海洋生物学が専門のリケジョな広報プレス担当です。人の心に響くものはいつの時代も変わらずですが、今は伝える手法が多様化しつつあります。情報のトレンドを追いかけ、常に一歩引いた視点で物事を見るように心がけています。休みがあればスクーバ&スキンダイビングをしにどこかの島に行っています♪

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