世界一美しいカタツムリ
2016/12/28
今年もいよいよ終わりに近づいてきました。
この一年、さまざまなニュースがありましたが、その中には、新種発見や絶滅したと思われていた種の再発見の話題もたくさんありました。
最近のニュースで個人的にとても気になったのは、高知県で発見されたサルダアツブタムシオイガイです。
これまで化石のみが知られていたというサルダアツブタムシオイガイは、ムシオイガイ科の軟体動物で陸生の巻貝、すなわちカタツムリの一種。
大きさは4ミリほど!ということですが、カタツムリはどんなに小さくても、ちゃんと殻を背負っているようです。
私も子どもの頃にカタツムリを飼っていたのですが、シリカゲルに似た小さな卵から、ほんの1~2mmしかない、殻を背負った仔カタツムリが出て来て感動しました。
同じような経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな大きさも模様も魅力もさまざまなカタツムリですが、今年もう一つ、カタツムリのニュースがありました。
世界一美しいと言われるカタツムリ「コダママイマイ(Polymita.sp)」の話題です。
このカタツムリ、その殻を狙った乱獲と違法取引により、絶滅が心配されてきました。
そこで、今年のワシントン条約の第17回締約国会議(CITES COP17)で、6種のコダママイマイを全種、附属書Ⅰに掲載することが決まったのです。
附属書Ⅰに掲載されると商業目的の国際取引は原則禁止されます。
さらに日本では今月、「種の保存法」の国際希少野生動植物種に、このコダママイマイが指定され、国内取引も原則禁止されることが決まりました。
日本でも売買されているこのコダママイマイ。
まかり間違っても、日本での取引がこのカタツムリを、絶滅に追い込むようなことが無いようにしたいものです。(トラフィック 若尾)