海に沈みかけている小さな島国の話


こんにちは、広報の佐久間です。
地球温暖化の影響で海に沈みかけている、小さな島国の話を耳にしたことがある方も多いと思います。

だんだん海面が高くなる、「海面上昇」が原因と考えられていますが、ではなぜ、海面が高くなるのかご存知でしょうか。

原因の一つは、海水が暖まることによって膨張することです。水は、温度が上がると膨らむ性質がありますから、温暖化によって海水の温度が上がると、海面も盛り上がるというわけです。

ツバルの海抜は最高でも5メートルしかなく、温暖化によって人々の生活が危機にさらされている。

もう一つの原因は、陸上にある氷が溶けて海に流れ込むことです。これまでの過去100年の間に、海面は平均で実に約17センチ上昇したといいます。

北極海の氷が解けだしていることは有名ですが、北極海の氷は海に浮かんでいる海氷なので、実は溶けても海面上昇にはつながりません。

しかしグリーンランドや南極大陸などの陸地の氷が溶け出すと、世界で、海水面が上昇することになるのです。グリーンランドや南極大陸には、2000~3000メートル以上ともいわれる、途方もない厚さの氷で覆われています。

これらの氷が解けだしていることを国連の温暖化に関する新しい報告書は指摘しました。

世界のあちこちでは、すでに海岸沿いの村が流されたり、畑に海水(塩分を含んだ水)がしみだして作物が育たなくなったり、井戸水に塩分が混ざって飲めなくなったりする影響が出始めています。

この海面上昇により国土が水没の危機に瀕しているのが、南太平洋の島国ツバル。過去の国連気候変動会議では、遅々として進まない会議に苛立ちを隠そうともせず、積極的な姿勢を貫く代表の姿も見られました。

昨年のアースアワーの様子

 

昨年3月に世界162か国で行われた環境キャンペーン「アースアワー」では、国を挙げて参加。国中の発電所をストップさせ、ほぼ全ての電力をオフにしました。

毎年、アースアワーは、ツバルも位置する南太平洋から始まり、地球をぐるりと一周して南太平洋に戻って終わります。同じ地球に生きるすべての人々や生きものたちのために、今、心をひとつにしませんか。今年のアースアワーは3月28日(土)。ぜひ、ご参加ください。

この記事をシェアする

マーケティング室(会報担当)
佐久間 浩子

WWFではずっと「伝える」ことに携わってきました。今は会報を担当しています。

なにごとも決めつけてはいけない。知ったつもりになるな。複雑なものを、複雑なまま受け止める覚悟を持て。想像力を磨き、ヒトの尺度を超える努力をせよーー動物や植物に教えられたことを胸に、人と自然の問題に向き合い続けたいと思います。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP