ゾウの"ティノ"が1歳になりました!(動画あり)


今日はインドネシアから届いた嬉しいニュースをご紹介します。

私たちが活動を支援しているスマトラ島中部のテッソ・ニロ国立公園で、スマトラゾウの赤ちゃん"ティノ"が、無事、1歳の誕生日を迎えました!

スマトラ島中部は、森林減少のスピードが世界で最も早いと言われる地域。森が失われることで、そこに暮らしていたゾウやトラなどの動物たちがすみかを追われ、森から出てきて農地を荒らしたり、人と遭遇して事故を起こしたりすることがあります。

パトロール隊に所属するお母さんに寄り添うティノ。

それによって、人がけがをしたり時には命を落とすこともある一方で、人も罠や毒を使って野生動物を殺したり捕まえたりする、そんな悪循環が起きているのです。

WWFでは、このような衝突を減らし、集落に出没する野生のゾウを森に追い返すため、2004年から、訓練されたゾウとゾウ使いによる「エレファント・パトロール」を支援してきました。

ティノはこのパトロール隊に所属するメスのゾウ"リア"の仔で、4か月を迎えた頃から、お母さんの動きを真似しはじめたんだそう。

1年前の、生まれたその日に撮られた写真。

下の可愛らしい動画では、どうやら鼻を使う練習をしているようです。ちなみにまだ正式な名前はなく、"ティノ"というのはニックネーム。でも、どうやら本人も気に入ってくれているそうです。

このパトロールのゾウたちは人に飼育されているゾウたちですが、一方で森にすむ野生のスマトラゾウは、絶滅が心配されています。

ティノもいずれ、保護活動の一員としてパトロールに参加することになるかもしれません。生息環境の減少と悲惨な対立のない未来に向けて、新しい希望として元気に育ってほしいものです。(広報室・増本)

訓練されたゾウによるパトロール活動。農園などに近づく野生のゾウを森へ追い返す効果をあげている。

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ブランドコミュニケーション室(ソーシャルモビライゼーション グループ長)
増本 香織

一橋大学社会学部卒、在学中にオーストラリアメルボルン大学に留学し環境学を専攻。在学中に国際保健系NGOでインターン、卒業後は国内オーガニック食材流通の草分け的なソーシャルビジネスでマーケティングを担当。2013年にWWFジャパン入局、広報部門でWeb・SNSの戦略的運用やキャンペーン業務、資金調達部門でのサポーターリレーション業務に従事し、2020年度より現職。ひとりでも多くの方が、地球や生きものたちのためにアクションを起こしたくなるような、気持ちが動くコミュニケーションを目指しています。森林インストラクター、薬膳インストラクター。

大学時代のインターンや前職を含め、ずっとNGOに携わっています。心から貢献したいと思える仕事に就けるありがたさを感じつつ、1歳と3歳の子育てにも奮闘中。上の子は「なんで?」「どうして?」真っ盛りの時期で、「お母さんはどんなお仕事をしているの?」「パンダのお世話?」と聞いてきます(笑)子どもたちの世代にどんな地球が残せるかは、今を担う私たちにかかっています。

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