ドイツ・ボンでの国際会議場より


国連の気候変動に関する会議に参加中の小西です。
今回の会議は、6月の緑したたる美しい町、ドイツのボン。

6月の会議は毎年ボンでの開催が通例となっており、もう10年近く毎年来ています。

会議場もホテルもレストランもすべておなじみ。かかりつけ医までいる始末です...

出張中でもすぐに扁桃腺をはらす私は、現地の医者にお世話になることがたびたびあるのですが、今回もこのボンで、いつもと同じお医者様にかかる羽目になりました。

高熱まで出てしまい、何とか会議場へ這い出たのが6月9日から。でも会う人みんなに言われたのが、「まったく会議は進んでいないも同然だから、大丈夫よ」。よもやと思いつつ出てみると、確かにその通り...

でも私が這い出た5日目からはようやく特別作業部会で、注目される温室効果ガス削減の議論が始まり、各国政府がけんけんがくがく、火花を散らし始めました。

2020年以降は、途上国を含む、すべての国を対象とした温室効果ガスの削減を約束する国際条約が始まることになっているので、各国がいずれも殺気立って削減(もしくは削減につながる行動)の交渉に入っているのです。

この条約に合意するのは2015年の予定。時間がありません。
日本ではまったく議論が進んでいませんが、温暖化は待ったなしで進んでおり、その影響を緩和するための約束の国際交渉はこれから佳境に入っていきます。

緑と花々が咲き乱れる美しい6月のボン。
毎年寒いくらいなのに、今日は最高気温がなんと33度という蒸し暑さで、私たちWWFのスタッフも、うだるような部屋から逃れ、公園で輪になって会議をやりました。

すっかり扁桃腺も直ってきたので、2週目からはまた会議に集中します!

関連情報

緑したたる緑のボン

花もたくさん咲いています。

国連気候変動会議の会議場

公園で行なったWWFのミーティング

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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