猛暑日、そして40度以上は炎熱日!?


エネルギー・温暖化担当の小西です。
外に出ると焼けつくような日差しの毎日。なんだか息も絶え絶えです。

このところ、「35度以上の猛暑日」という言葉がテレビや新聞で踊っていますが、今ではすっかりお馴染みとなった、この猛暑日という言葉。実は、2007年から使われ始めた、まだ新しい気象用語です。

最高気温25度以上の日を「夏日」、30度以上の日を「真夏日」と呼んでいたのですが、もっと暑い日が増えてきたため、2007年4月1日から、最高気温が35度以上の日が「猛暑日」と名付けられました。

この猛暑日の日数が、全国で過去40~50年間で3倍近くに増えていることが気象庁のまとめで分かりました。地球温暖化の影響とみられ、近年は927か所ある観測点のうち、猛暑日になるのが100地点を超える日も珍しくなくなっています。

さらに、37度など人の体温よりも高い地域もちらほら。11日の山梨県甲府市なんて39.4度!「体温よりも高い」なんて生易しいものじゃなく、もはや「高熱」です...

こうした更に高い最高気温の日にも、いずれ新たに命名する必要があるのではないか? 酷暑日、炎熱日、烈暑日、いっそ狂暑日!?

冗談はさておき、熱中症患者も急増しています。
救急車で搬送される熱中症患者は過去10年で10倍以上に。野外はもちろん、家の中で気分が悪くなり倒れるといったケースも増加していて、従来の感覚では間に合わなくなっています。

この猛暑をどうすればよいか?
答えの一つに、次の週末の参院選があります。国としての温暖化対策の強化が、こうした猛暑の未来を左右する一つのカギになるからです。

投票に際してはぜひ、候補者がどんなエネルギー政策や温暖化対策を持っているか、関心を持ってみてください。

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私たちの愛着ある地元の風景を、日常を、未来につないでいくために。心をひとつに、「今」行動することが大切です。

専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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