長野県の温暖化対策ステークホルダー会議に参加してきました!


温暖化・エネルギー担当の山岸です。
先週金曜日(10月18日)に、日帰りで長野県の温暖化対策に関するステークホルダー会議に参加してきました。

長野県は、現在、県としての地球温暖化対策の見直しを行っており、新しく、野心的な中長期目標と、それを支えるさまざまな施策の導入を検討しています。

たとえば、一定規模以上の事業所に、温暖化対策の計画の作成を義務づけるだけでなく、その評価を県が行なう仕組み。これは、東京都などで実施され、すでに実績が出ている制度です。

また、新しく建築物を建てたり、増改築がされる際に、温暖化対策として省エネルギー対策や自然エネルギー導入の検討を義務づける制度等も検討されています。

こうした制度の導入は、地味ではありますが、地に足のついた対策を進める上ではとても重要なものです。

今回のステークホルダー会議では、事業者から一部改善の要求が出ましたが、概ね、方向性については合意がとれている様子がうかがえました。

国レベルでの温暖化対策の動向が停滞し、後退の兆しすら見える中、こうして都道府県レベルで一生懸命対策が進められようとしている事実には、とても勇気づけられます。

むろん、課題もあります。長野県は、全国的な傾向と比べて、中小事業所が排出量全体に占める割合が多いので、その辺の対策の拡充が必要です。

それでも、こうして「前に進んでいる」ところは、ぜひ応援したいです。

 

*写真はイメージです。 山登りは残念ながらしませんでした。

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自然保護室長(気候エネルギー・海洋水産・生物多様性・金融)
山岸 尚之

立命館大学国際関係学部に入学した1997年にCOP3(国連気候変動枠組条約第3回締約国会議)が京都で開催されたことがきっかけで気候変動問題をめぐる国際政治に関心を持つようになる。2001年3月に同大学を卒業後、9月より米ボストン大学大学院にて、国際関係論・環境政策の修士プログラムに入学。2003年5月に同修士号を取得。卒業後、WWFジャパンの気候変動担当オフィサーとして、政策提言・キャンペーン活動に携わるほか、国連気候変動会議に毎年参加し、国際的な提言活動を担当。2020年より自然保護室長。

京都議定書が採択されたときに、当地で学生だったことがきっかけでこの分野に関心をもち、大学院を経てWWFに。以来、気候変動(地球温暖化)という地球規模の問題の中で、NGOがどんな役割を果たせるのか、試行錯誤を重ねています。WWFの国際チームの中でやる仕事は、大変ですがやりがいを感じています。

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