アリバイづくり? そうは問屋が卸しません!


広報室の佐久間です。
「福島第一原発の事故による放射能で亡くなった人は一人もいない」と、電力会社の人が発言したことで問題になった、政府の「エネルギー政策に関する意見聴取会」。8月4日、全国11カ所で予定されていた意見聴取会が、すべて終了しました。

「国民的議論」といいながら、全国で11か所だけ。しかも、選ばれた9~12名がそれぞれ「発表」をするだけで、質疑応答もなし。こんなありさまですから、政府が「国民の声を聞きましたよ」と言えるようにするためのアリバイづくりでしかない、と批判されるのも当然です。

でも、そのアリバイづくりをくつがえす数字が出てきました。意見聴取会では、2030年の電力に占める原発の割合についての3つの選択肢、「0%」「15%」「20-25%」ごとに意見を言いたい人を募りました。

そして、全国11カ所が終わってみれば、「原発0%」を支持する立場で意見を述べたい、と申し込んだ人が、全体の7割を占めたのです。

意見聴取会の参加〆切り日の前日になっても、まだ開始時間が発表されないなど、トンデモない事態もありましたが、めげずに声を挙げた人たちによる「7割が原発0%を支持」という数字。これはとても大きな意味を持っていると思います。

8月12日まで募集されている「パブリックコメント」も同じです。「どうせ出しても聞き入れられないや」とあきらめたくなりますが、ここが頑張りどころです。

政府に「意見を募集したでしょう? 出してくれたんですか?」と言われたとき、「ええ、出しましたよ。それをどう検討してくださったんですか?」と言い返せないと、政府のアリバイづくりの片棒を担ぐことになってしまいます。短くてもいいのです。ここは一踏ん張りして、みんなでパブリックコメントを出しましょう!

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マーケティング室(会報担当)
佐久間 浩子

WWFではずっと「伝える」ことに携わってきました。今は会報を担当しています。

なにごとも決めつけてはいけない。知ったつもりになるな。複雑なものを、複雑なまま受け止める覚悟を持て。想像力を磨き、ヒトの尺度を超える努力をせよーー動物や植物に教えられたことを胸に、人と自然の問題に向き合い続けたいと思います。

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