サポーター活動報告

「わいるどアカデミー+(ぷらす)」2017年夏 開催報告

サポーター活動報告

「わいるどアカデミー+(ぷらす)」2017年夏 開催報告

WWFジャパン会員のつどい「わいるどアカデミー+(ぷらす)」夏休み企画を、2017年7月22日(土)に開催しました。第12回目となった今回は、小学生とご家族の方、合計27名の皆さまと、野生生物の違法取引や過剰利用について一緒に学んだ様子をご報告します。

「待って!あなたが買ったそれ、どこから来たの?」

サポーターの皆さまとWWFのスタッフが直接交流し、環境問題について一緒に学ぶことを目的とした会員のつどい「わいるどアカデミー+(ぷらす)」。今回の夏休み企画は、「喜々と危機キャンペーン」でも取り上げている「野生生物の違法取引と過剰利用」による問題とこの問題にどうWWFとトラフィックが取り組んでいるかを、クイズなどを交えて楽しく学ぶ機会となりました。今回は、WWFジャパンの中で野生生物取引の調査・監視部門を担っているトラフィックのスタッフがお話しさせていただきました。

1.野生生物の利用

私たちは、自然の恵みをうけて暮らしています。薬、食品、お茶、くつ、アクセサリー、置き物など・・・、様々な製品に野生生物が利用されています。そしてその製品たちの中には海外から持ち込まれたものも多くみられます。日本は野生生物の輸入大国なのです。

もちろん、自然を利用すること自体は悪いことではありません。
その生きものを絶滅に追い込むような過剰な利用や、法律を無視した密猟や違法取引が問題なのです。

野生生物の絶滅の理由の上位は、「生物資源としての利用」です。

日本も例外ではありません。
2016年の税関資料では、野生生物そのものやそれらを利用した製品の日本への不法な持ち込みが723件あったと報告されています。

2. かくれている生きものを探そう

そこで参加者の皆さまにクイズを出題させていただきました。

そんな過剰利用や法律を無視した密猟や違法取引によって、絶滅のおそれのある生きものが、下の図の中に19種(21か所)かくれています。
さて、何種類みつけられますか?

正解は・・・左上から
クロサイ・カンゾウ(リコリス)・サーバル・トラ
トカゲモドキ・クロマグロ・トリバネアゲハ・ニホンウナギ
サイガ・イッカク・アカサンゴ・チョウザメ・コンゴウインコ
トラ・スローロリス・タイマイ・カワウソ
アカサンゴ・センザンコウ・アフリカゾウ・ツキノワグマ です。

皆さんは何種類見つけられましたか?

3. 生きものについて知ろう(センザンコウってどんな生きもの?)

クイズで登場した「センザンコウ」を取り上げて、どんな動物なのか、一緒に学んでいきました。
このセンザンコウ。固そうなウロコにおおわれているようですが、どんな動物かご存知でしょうか?

センザンコウはこう見えて、哺乳類です。

センザンコウ(有鱗)目センザンコウ科センザンコウ属(8種類)は、東南アジアやアフリカに生息しています。
サイズは、30㎝~85㎝(頭~お尻)くらいの大きさで、長い舌を使ってシロアリやアリを食します。

センザンコウ

センザンコウは、現在、一番違法取引の被害にあっている哺乳類です。

肉は食用に、皮は皮革製品として利用されています。中でも、ウロコは伝統薬としての需要が高く、過剰に利用された結果、2017年に国際的に商業目的の取引が禁止となる「ワシントン条約附属書Ⅰ※」に8種すべてが掲載されました。
※ワシントン条約は、取引の規制のレベルを附属書I、II、IIIと区分している。附属書Iが最も厳しい措置で、原則国際取引が禁止となる。

センザンコウだけではありません。過剰利用や密猟、違法取引などが要因のひとつである絶滅の危機に瀕している生きものは24,431種に上ります。(2017年IUCNレッドリスト)

4.トラフィックの活動

このような違法取引や過剰利用を止めるために、WWFとIUCN(国際自然保護連合)が共同で設立した国際的機関である「トラフィック」は、世界各地に拠点をおき、野生生物の国際取引の動向や、流通状況を調べています。

日本では、トラフィックネットワークの一員として、また、WWFジャパンの野生生物取引調査監視部門として活動しています。

今回のイベントの講師であるトラフィックのスタッフが、その活動内容を説明させていただきました。センザンコウをはじめとする「ワシントン条約」で国際取引が規制されている絶滅のおそれのある生きものたちの取引データを収集、分析したり、市場調査をした結果をふまえて、税関の研修や政策提言、普及啓発などを行っています。

5.わたしたちができること

違法取引と過剰利用などにより生きものたちを絶滅のおそれ(上はひらがな、漢字かひらがなに統一した方が良い気がします)から救うために、データ収集や調査、政策提言などは、トラフィックが行うことができますが、一人ひとりが意識して行動をしなければなかなか解決できません。

一人ひとりができること。それは、「野生生物や、それら由来の製品を買うときによく確認する」ことです。

買おうとしているものに、条約や法律で規制されている野生生物が利用されていないでしょうか。その野生生物の数は減っていませんか?その買い物は本当に自分にとって必要なものでしょうか。

自分の買い物が、野生生物を絶滅の危機に追いやっていないかどうか、買う前によく考えてみてください。

参加者の皆さまからは、質問もたくさんいただき、また「買い物のときによく考えてみる」といった言葉や、「生きものについて理解が深まった」と嬉しい言葉もいただきました。

ご参加いただきました皆さま、本当にありがとうございました。

参加者の皆さまと記念撮影

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