活動トピック

日本での地球温暖化防止

石油や石炭に大きく依存した、今のままの社会のあり方では、温暖化を止めることはできません。温暖化を防止するためには、この社会のあり方を徐々に変えて行くこと、すなわち、より二酸化炭素の排出が少ない「脱炭素化」の方向を目指してゆくことが必要です。 そのためにWWFジャパンは、新しい制度の導入を求めた活動を展開しています。

地球温暖化防止は世界の潮流

地球温暖化は予防が「経済的」

地球温暖化への対策には、非常に高いコストがかかると思われがちです。
とりわけ、石炭や石油といった温室効果ガスを排出する化石燃料に大きく依存している、現在の経済の仕組みを、「脱炭素」に向け、大きく変えていくことは、大変なことです。
このことは、日本をはじめとする少なからぬ先進各国政府や、産業界、経済界が、地球温暖化の防止に、消極的な発言や姿勢を繰り返すことの一つの要因になっています。

しかし現在、世界的には、早急な温暖化対策を行なう方が、経済的にはメリットが大きいという認識が、広まりつつあります。なぜなら温暖化は、異常気象や海面の上昇など大規模な災害を引き起こすため、その損害によって生じる経済的損失の方が、大きくなってくるからです。

 

「スターン・レポート」の指摘

2006年10月に発表された「スターン・レポート」は、この温暖化による被害の増大と、防止の取り組みがもたらす経済的な利点について指摘し、、世界の経済界に衝撃を走らせました。このレポートは、元世界銀行のチーフ・エコノミストで、イギリス政府の経済顧問を務める、ニコラス・スターン氏が中心となってまとめた報告で、地球温暖化の防止に必要なコストが世界のGDPの1%であるのに対し、被害への対応にはGDPの5~20%が必要とされる、という試算を行なっています。

日本の責任と可能性

(C)WWF-Canon/Michel GUNTER
(C)WWF-Canon/Michel GUNTER

IPCCは現在、利用されている最新の科学や技術を駆使し、それを商業化して経済の仕組みの中に大きく取り込むことができれば、地球の平均気温の上昇は、産業革命前と比べ、2度から2.4度に抑えることができると予測しています。

日本は世界第5位のCO2排出国であり、また人口一人当たりの排出量も途上国の数倍。しかも、日本は高い技術力を持った先進国として、温暖化対策の中で大きな役割を果たすことが期待されています。
そのためにはまず、自らの社会を温室効果ガス排出量が少ない社会へと転換していかねばなりません。

その一歩として、日本は京都議定書の下で、「-6%」という温室効果ガス排出量削減目標を、まず達成することが不可欠です。

しかし、それは未来に向けて実現してゆかねばならない、地球温暖化対策の最初の一歩にしかすぎません。最新の科学に基づけば、「地球温暖化の被害を最小限にくいとめるためには、2050年や2030年といった中長期には、より大幅な削減を実施していくことが必要」とされているからです。

「脱炭素社会」へ向けた気候変動政策を

温暖化の防止は、必ずしも経済成長の犠牲を伴なうものではありません。ヨーロッパではすでに二酸化炭素の排出を削減しながら、プラスの経済成長を続けている国もあります。制度を整え、国全体が積極的な姿勢に転じれば、日本も温暖化の防止と経済成長の両立を、実現することが、必ずできるでしょう。

WWFジャパンは、日本を脱炭素化、すなわち、エネルギーを石油や石炭などの化石燃料に頼らない社会へと導く、政策の導入を政府に対して訴えています。また同時に、産業界に対してもそのような政策の導入を支持するよう働きかけています。

 

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