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スタジアム建設予定地の変更による直接的影響回避は、 歓迎できるが、絶滅危惧種であるアユモドキは救えない

記者発表資料 2017年6月15日

2017年6月5日、京都府が設置する公共事業評価に係る第三者委員会が開催され、亀岡市に建設される予定の「京都スタジアム(仮称)」の着工を了承した。環境保全専門家会議および第三者委員会から出た意見を受けて、詳細な調査・検討を実施したようなアユモドキの保全に向けた姿勢を、WWFは歓迎する。今後は、スタジアム建設に関する場所に限った保全だけではなく、将来にわたって持続的に保全することを念頭に置いた広域的なアユモドキ保全の総合対策を立案することを期待する。

今回行われた第三者委員会では、モニタリングの確実な実施や「工事中は定期的にモニタリング調査をし、変化が見られた場合は工事を中断し、専門家の指導を受けながら対策を検討すること」(2017年6月6日産経新聞)という意見が出され、影響への懸念が払拭されたわけではない。

また現在、京都府と亀岡市が連携して、アユモドキ保全にも触れている「考慮すべき基本方針ver.2」が作成されている。さらに、今後は広域的なアユモドキ生息環境の改善につながるよう、環境保全専門家会議の意見や助言を得て、「考慮すべき基本方針ver.3」が作成・実施される予定である。ただし、以前からアユモドキ保全にかかわってきた京都大学大学院渡辺勝敏准教授は、京都府と亀岡市の想定している保全検討範囲が狭く、持続的に生息するためには、より広域なエリアでの検討が必要だと指摘している。

アユモドキ保全のあるべき姿は、手厚い保護増殖計画にもとづいて個体数の回復に努め、絶滅危惧種から準絶滅危惧に区分が変更され、最後には普通種になるというように、絶滅のおそれが完全に回避されることである。個体数の回復とともに、生息地の自然再生を通して生息域が拡大し、持続的に守られるようにしなければならない。

WWFジャパン(世界自然保護基金ジャパン)は、アユモドキという絶滅危惧種の絶滅のおそれが完全に回避される為に、保全および回復を目指すべき対象範囲は、「現生息範囲(曽我谷川・赤川・農業水路)」はもとより、「七谷川」「内川」「犬飼川」「西側水田」などもあわせた広域な範囲であるべきであると考える。これら全域を対象とする保全の総合対策が不可欠である。

京都府と亀岡市には、可及的速やかに広域な範囲を対象としたアユモドキ保全の総合対策を立案することを切望する。

お問い合せ先

WWFジャパン(公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン) 国内グループ 草刈秀紀
〒105-0014 東京都港区芝3-1-14 日本生命赤羽橋ビル6F
Tel: 03-3769-1713/Fax: 03-3769-1717 / Email: kusakari@wwf.or.jp

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