【アースアワー】節電・省エネを通じて被災地を応援しよう!


2011年3月26日午後8時30分に、世界中の人たちが消灯を行ない、温暖化の防止を求める意思を示すイベント「アースアワー」が開催されます。特に、WWFジャパンでは、日 本でのこの「アースアワー」を温暖化の防止だけでなく、被災地を支援するための節電・省エネを広く呼びかけるイベントとして、参加を呼びかけています。実 際に普段の生活の中で、どのような方法で節電や省エネが出来るのか、あらためてまとめてみました。

なぜ節電や省エネが支援になるの?

今、被災地では深刻なガソリン、灯油、重油などの燃料の不足が起き、いくつもの避難施設や医療機関が危機的な状況に置かれています。こうした被災地にまず、可能な限り燃料を回すことが緊急に必要です。

日本で現在消費されている電力は、火力発電に大きく頼っていますが、原子力に対する不安が高まる中、火力発電に頼る傾向は、当面 さらに強まることが予想されます。

火力発電では燃料として、石炭・石油・天然ガスが使われています。火力依存の傾向がさらに強まれば、国内全体で消費される量はさらに増え、被災地への支援も、より難しくなるおそれがあります(特に石油)。

被災地外の地域、たとえば西日本などでも、電力の消費を減らして火力発電への依存度を抑え(=節電)、また直接のガソリンや灯油の消費を抑えること(=省エネ)は、被災地により多くのエネルギーを送る、一つの手立てになり得ます。

また、東京電力が通常電気を供給している首都圏を中心とした地域においては、こうした節電や省エネは、茨城・千葉といった同じ管区内の被災地への直接的な支援だけではなく、むしろ自身の生活に直 結した問題と認識して取り組む必要があります。

今回、問題となっている福島原発は、地域としては東北にありながら、主に首都圏の大きな電力需要を満たすためにあるという事実も今一度見直しておく必要があるのではないでしょうか。

被災地から遠い地域に住んでいれば、自分が行う節電・省エネが直接的には被災地の支援に繋がらないかもしれないと、不安を覚えるかもしれません。
しかし、日本全体が被災地の復興を思いながら、節電・省エネに対して高い意識を持って実践することが、結果としては被災地へのエネルギー面での支援を優先していくことにつながると私たちは考えます。

節電や省エネが、どう被災地の支援につながるのかを考えていただきながら、ご一緒に取り組んでゆきたいと思います。

まずは省エネ、節電の基礎

使っていない電気製品は、まずコンセントを抜く、電源を落とす!

  • オフィス・学校・家庭のいずれでも、使わない部屋の照明や暖房は消しておきましょう
  • 待機電力もカット!待機電力は家庭の消費電力の10%程度を占めています。使っていない家電も、コンセントを抜いておく、もしくは、エコタップのスイッチをオフにしておきましょう
  • オフィスでは、パソコンは必要な時以外はきちんと落としましょう。ランチや会議に行く時間が1時間以上になる場合は必ず。スクリーン・セーバーでは、節電・省エネになりませんからご注意を

移動や交通で工夫しよう

  • 移動の際に自家用車を使わず、公共交通機関を利用すれば、節約できた分のガソリンを被災地に回すことができます
  • 通学・通勤でも、出来るだけ公共交通機関を利用しましょう。自転車の利用もいいですね。ただし、マナーは守って!
  • お買い物についても、できるだけ徒歩や自転車を利用しましょう
  • エレベーターやエスカレーターが動いていても、上り下りする場合は、出来るだけ使用はやめましょう。階段のぼりは健康にもよいです。一回100段を目安に頑張って!
  • 健康のことも考えて、一日30分以上歩くのも良いですね

日の出と一緒に起きて、夜は早く布団に入る

  • 夜更かしをしなければ、照明も電化製品の使用が減り、大きな節電・省エネにつながります。健康にもこれが一番!

暖房を工夫しましょう

暖房は必要な時だけ!

  • 一般に暖房は冷房以上に大きなエネルギーを消費しますので、大きな節電・省エネ効果が得られます
  • 地域によっては暖かくなって来ましたから、極力暖房を使わないように

設定温度を下げよう

  • 暖房を使う場合は設定温度は適温に設定し、高くしすぎないようにしましょう。
  • 18度くらいが目安です。寒い地域でも、設定温度は出来るだけ20℃以下にしましょう。

工夫で暖房効率をUP!

  • 出来るだけ厚着をして、暖房の使用を控えましょう。
  • 暖房を入れる際には、カーテンやドアはしっかり閉めましょう。夜ならば雨戸も閉めること。暖房の効率がよくなります
  • でも、適度な換気は忘れずに!

電気ポットは電源を切っておく

  • お湯はできるだけやかんで必要な時に、必要な分を沸かしましょう。電気ポットを使う場合は節電モードに

家事でも省エネ!生活の知恵をフル活用

冷蔵庫の工夫

  • 冷蔵庫の設定温度は適温(中~弱)に設定し、温度を低くしすぎしないようにしましょう。
  • 詰め込みすぎると、冷やす効率が悪くなりますから、詰め方や量にも注意が必要です。
  • スーパーでの余計な買いだめもやめましょう。今この時期に、食べ物は絶対に無駄にすることの無いように!
  • 冷蔵庫の開閉は最小限に。ビールをとり出すとき、ジュースをとり出すとき… ついつい冷蔵庫を開けてしまうけど、ちょっと考えれば、2回を1回に減らせませんか?まとめて出し入れできないか、ちょっと考えてみましょう

炊飯器を使う工夫

  • 炊飯器でお米を炊く際に、水がかぶらない深めのお茶碗に、輪切りのおイモなどを入れて、お米の上にそっと置いて一緒に炊くと、ほかほかの温野菜に。簡単に一品つくれます
  • お米を炊いた後は、できるだけ炊飯器の保温機能を使わないようにしましょう。冷蔵庫や冷凍庫で保存する場合は、すぐに取り出して冷ましてから入れましょう
  • ご飯を炊飯器で「4時間」以上保温する場合は、むしろ電子レンジで温め直した方がエネルギー消費が少なくなる可能性大です

洗濯はまとめ洗いで、日光で乾かす

  • 洗濯は回数を減らせるように、できるだけまとめて洗いましょう
  • 消費電力の高い乾燥機は電気代にも大きな負担。どうしても洗濯物を外に干せない場合のみに限るなど、使用はなるべく控えましょう 

掃除の工夫

  • 掃除機をかける前に、ひとまず部屋の整理を。じゃまな物を片付けて、上手にお掃除すれば、節電・省エネにつながります。
  • 食器洗い乾燥機は、なるべくまとめ洗いしましょう。洗浄後、余熱で乾燥させるのもグッド!

ゴミを出さない!

  • 家庭ゴミを出さないように工夫しましょう。ゴミは回収にも焼却などの処理にも、大量のエネルギーを使います
  • 生ゴミはなるべくコンポストなどを利用して処理しましょう
  • ゴミの出る過剰包装の商品などは買わないように!

こんな時だから家族で協力!

家族が同じ部屋で過ごしましょう

  • 家族は出来るだけ、同じ場所で同じ部屋で過ごしましょう。暖房も節約できますし、照明も最低限に抑えられます。被災地のこと、防災のこと、温暖化のこと、エネルギーのこと、みんなでお話しする機会にしてみてください
  • みんなで一緒にご飯を食べましょう。温かい食事をご家族で。一緒に食べれば、温め直す必要がなくなり、電気もガスも節約できます

テレビの工夫

  • 普段の調子で、何となくテレビをつけておくのはやめましょう。消す時もできるだけ主電源から
  • テレビの明るさはできるだけ抑えて。音量も適度なレベルに
  • 震災の情報は、家族みんなのコミュニケーションで共有して

お風呂は家族で続けて入る

  • 続けて入れば、多くのエネルギーを消費する湯沸し・追い炊きなどを避けられます。
  • 残り湯はもちろん、お洗濯に!

トイレの暖房便座機能を使用しない

  • 便座カバーを使えば、便座の暖房機能を使わなくても大丈夫。できるだけやってみましょう。日本の利便性の追求は、少しやりすぎかもしれませんね

おかえりなさい、が終わったら

  • 門扉のライトは、帰ってくる人が帰ってきたら消灯しましょう。また、もし可能であればLED等に変えてみましょう

これからのことも考えて!エネルギー効率の良い電化製品を

LED電球やエコタップを取り入れる

  • 買い換えの際には、LED電球や電球型蛍光灯を選びましょう。節電・省エネだけでなく、電気代の節約にもなります
  • タンスの陰に隠れたコンセントなどをその都度抜くのは大変ですが、エコタップを使えばかんたんに待機電力の消費を防ぐことができます

消費電力の少ない家電を選ぶ

  • 買い替えの際には、消費電力の少ない製品を選びましょう。節電・省エネだけでなく、電気代の節約にもなります

 

アースアワーにご参加ください

「Earth Hour(アースアワー)」は、世界中の人々が、2012年3月31日の午後8時30分から9時30分まで、同じ日・同じ時刻に電気を消すアクションを通じて「地球温暖化を止めたい!」という思いを示す国際的なイベントです。

日本でも同日の午後8時30分から「アースアワー」が開催されます。

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