国連気候変動天津会議はじまる


2010年10月4日~9日の間、中国・天津において今年4回目となる国連気候変動会議が開催されています。この会議は、前回8月に開催されたドイツ・ボンでの会議に引き続き、11~12月のメキシコ・カンクンでのCOP16・COP/MOP6へ向けての準備を進める中間会議として重要です。

COP16・COP/MOP6を目前に控えた最後の会議

2010年11~12月にメキシコ・カンクンで開かれる国連気候変動枠組条約および京都議定書の締約国会議(COP16・COP/MOP6)は、国連の下での国際的な温暖化防止の枠組み作りを話し合う会議です。

2012年で京都議定書の第1約束期間が終了することを受けて、世界の国々は2013年以降の新しい国際的な枠組みに関する交渉を続けてきました。

本来、この交渉は2009年12月のコペンハーゲン会議(COP15・COP/MOP5)での合意を目指していましたが、各国の利害対立が深く、残念ながら達成できませんでした。

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コペンハーゲン会議で合意を達成することができなかった世界の国々は、その反省を踏まえてやや慎重に、ペースを落として交渉を進めています。このため、包括的な最終合意は今年のCOP16・COP/MOP6ではなく、2011年の会議(COP17・COP/MOP7)になるだろうといわれています。

しかし、COP16・COP/MOP6が重要であることに変わりはありません。なぜなら、2011年に最終合意をするにしても、2010年の段階で一定の成果を挙げておくことが、次の1年間の交渉のムードにも影響を与えるからです。

今回の天津の会議は、そのCOP16・COP/MOP6での成果を準備する会議と言えます。

2010年8月のドイツ・ボン会議は、建設的議論が行なわれず、カンクンでの合意に不安を抱かせる内容でした。前回の反省を活かし、カンクンで示すべき「一定の成果」として、どういう分野で、部分的にでも合意ができるのかの目処がつけられるかどうかが1つの鍵です。

天津会議の結果がどうなっていくのか、WWFもスタッフを現地に送り、行方を注視しています。

 

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