未来の海を守るお買い物 ―認証されている、という価値観


あけましておめでとうございます。普及啓発担当の松浦です。

みなさまはどのようにお正月を過ごされましたか?

私はというと...

元日の夕方、おせちの他にもう一品、と向かったのは大きなスーパーの魚売り場。所狭しと並んでいるお刺身を前に家族が相談を始めます。

「何にする?」「産地どこ?」「色悪くない?」

ここぞとばかりに私が主張します。

「ASCラベルのサーモンにしようよ!」

そこで父が一言。「ASCラベル??」

待ってました!ASCの認証について、とくとくと説明を始めます。

養殖で使われるエサの与えすぎや養殖魚の排泄物によって、養殖場周辺の海が汚れてしまうこと。

エサに使われる天然魚が過剰に使われることがあること。

養殖場を作った場所に元々棲んでいた生き物たちを追いやってしまうことがあること。

それらは海の環境や生物多様性に大きな影響を与えること。

ASCが認証した水産物は、そういった問題を起こさないように設定された厳しい基準をクリアした養殖場で養殖されていて、ASCラベルがついていること。

サーモン以外のお刺身にも認証ラベルがつく日は私たちの行動にかかっています。

母「というわけで、このラベルがついているサーモンを買いまーす」

こうしてめでたく我が家の新年の食卓にASCラベルのサーモンがやってきました。

認証ラベルがついている魚の種類はまだ少ないですが、国内の生産者、企業が努力を始めています。

そして認証製品の普及を一番促すのはみなさんの「お買い物」そのものです。

新しい年を迎えたこのタイミングで、鮮度や産地の他に「認証製品かどうか」という新たな価値観を加えてみてはいかがでしょうか。

ASCラベルのサーモンは我が家の雑煮とともにおいしくいただきました。

本年も私たちは持続可能な社会を創るために認証制度の推進など様々な取り組みを展開します。

ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

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ASCのサーモンが生まれた南米チリの海。オットセイなどの海生哺乳類、ペンギンやウのような海鳥たちの楽園です。

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C&M室
松浦 麻子

普及啓発教育担当。

科学館から流れてきたコミュニケーター。未来を創る次世代を育てることを使命と思い、全国津々浦々で次世代たちと向き合っています。Communicationの語源は「共有する」、Educationの語源は「引き出す」という意味だったと聞きます。科学、アート、音楽など好奇心の赴くままに満たしてきた自身をまるっと共有、次世代たちの「社会を見る」力と「未来を創る」力を引き出すことを目指しています。

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