シマウマの縞模様、100年の「謎」


先日、「シマウマにはなぜ縞があるのか?」について、有力な仮説が見つかった、という記事がナショナル・ジオグラフィックのサイトに掲載されていました。

知らなかったのですが、シマウマに何で「縞」模様があるのかは、なんでもダーウィンをはじめ100年以上も昔から科学者を悩ませてきた、自然界の「謎」であったとのこと。

確かに一見、美しいが派手にも見えるあの縞は、いったい何のためについているのか? 子どもなんかに聞かれたら、少々困る質問ではあります。

これを読んでいて、そういえば最近、シマウマに似たような縞を持つ動物のことを、会報『WWF』の記事に書いたことを思い出しました。アフリカ中部のコンゴ盆地にすむ、オカピというキリン科の動物です。

20世紀に入ってから「発見」され、世界に知られた珍獣として知られていますが、当初はやはりウマの仲間と誤解されたらしい。キリン科とはいえ、体型は確かに馬に近い印象を受けます。

ちなみにオカピがシマシマなのは脚だけで、とてもきれいな模様なのですが、身体全体はしっかり保護色になっていて、少し距離を置くと姿が森の中に溶け込んでしまうそうです。

先述のナショナル・ジオグラフィックの記事で紹介していた仮説は、シマウマの縞模様にはアブなどの虫が寄ってこない効果があるのではないか?という内容でしたが、さてオカピの場合はどうなのか?

シマウマにせよオカピにせよ、縞の「謎」を人類が解き明かすまでには、まだしばらく時間がかかりそうです。

今回オカピをご紹介した会報『WWF』の最新号は、この月末に会員の皆さまにお届けする予定です。しばらくお待ちください。(広報:三間)

シマウマ

オカピ

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自然保護室(コンサベーションコミュニケーション グループ長)
三間 淳吉

森、海、気候、野生生物、さまざまな活動をサポートしています。

虫を追いかけ40年。鳥を追いかけ30年。生きものの魅力に触れたことがきっかけで、気が付けばこの20年は、環境問題を追いかけていました。自然を壊すのは人。守ろうとするのも人。生きものたちの生きざまに学びながら、謙虚な気持ちで自然を未来に引き継いでいきたいと思っています。

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