企業と地球温暖化


地球温暖化の原因となっている、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスは、さまざまな企業活動によって排出されています。WWFは、温暖化防止に積極的な姿勢を見せている世界の企業と協力して、実質的なCO2の排出削減と、それを新 しいビジネスの展開に結び付けてゆくことをめざしたプログラムを行なっています。

温暖化防止をビジネス・チャンスに!

地球温暖化の原因となっている、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスは、さまざまな企業活動によって排出されています。製品の生産や、加工過程ではもちろんのこと、輸送における燃料や、販売やオフィスワークでの電気の使用も、CO2の排出源。また、製品が社会の中で消費されるときに排出するCO2も、環境負荷の原因になります。

地球温暖化が人間活動によって引き起こされていることが、科学によって示された今、もはや避けて通ることができなくなった地球温暖化への対応は、21世紀の企業にとって大きなビジネス・チャレンジといえます。

しかし、この温暖化への対策は、決してマイナス面のみをもたらすものではありません。企業活動そのものからの排出を減らし、さらにその製品の環境負荷を下げることは、企業がその社会的責任を果たすことであり、さらに今後の大きなビジネス・チャンスにもつながる可能性が高いからです。特にこれからは、バリューチェーン全体を通じた排出削減の取組みの重要性が高まっていきます。

WWFは、温暖化防止に積極的な姿勢を見せている世界の企業と協力して、実質的なCO2の排出削減と、それを新しいビジネスの展開に結び付けてゆくことをめざしたプログラムを行なっています。

企業の温暖化対策ランキング

政府レベルでの温暖化対策に停滞感が見られる中、WWFでは企業の取り組みを後押しするため、「企業の温暖化対策ランキング」プロジェクトを2014年から実施しています。WWFジャパンの定めた基準をもとに、各企業の発行する環境報告書やCSR報告書などで公開されている情報に基づき、各社の取り組みレベルを点数化し、ランキングとともに報告書として発行しています。

評価に用いる指標においては、取り組みの実効性を最大限に重視しています。たとえば、「2 度」目標と整合した長期的な視点の下で取り組みを進めているか、ライフサイクル全体を見据えた取り組みを行っているか、再生可能エネルギーの活用に積極的であるか、といった視点です。報告書は、業種別に発行しており、これまでに『電気機器』、『輸送用機器』、『食料品』などの業種について発表しています。

各業界の報告書はこちら

クライメート・セイバーズ・プログラム

現在、日本におけるCO2排出量のうち約8割が企業・公共部門から排出されています。このことは、企業が地球温暖化の防止に大きな責任を負っているというだけでなく、温暖化問題の解決において、鍵となる役割を果たすことができる可能性を示しています。

WWFでは、温暖化防止に積極的な世界の企業と協力して、温室効果ガスを総量で削減する目標を達成しながら、企業としての発展を両立させ、温暖化対策推進のリーダーシップを示すプログラムをグローバルに展開しています。

カーボンオフセットとカーボンニュートラル、およびゴールド・スタンダード

地球温暖化の悪影響が各地で明らかになってくるにつれ、企業が社会的責任を果たしていることをアピールするため、途上国などにおいて行なわれるCO2の排出削減プロジェクトに投資し、その削減分によって自らの企業活動による排出を相殺する「カーボンオフセット」が、現在注目を集めています。

また、世界の先進企業の中には、排出削減をぎりぎりまで行なった後、残った排出をすべて削減クレジットを購入することで相殺し、「排出ゼロ」にするという「カーボンニュートラル」を行なっているところもあります。

WWFは、企業がオフセットをする際には、真に排出削減につながり、実施国の持続可能な開発に役立つ支援プロジェクトの削減クレジットを選ぶことが不可欠であると考えています。そのための基準として、「ゴールド・スタンダード」という削減クレジットのエコラベル制度を、推奨しています。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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