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地球の長い歴史とともに歩み、私たちの暮らしのさまざまな場面にも、深くかかわってきた、生物多様性。全ての生命の基盤ともいえる、この生物多様性を保全するために、何が必要とされているのでしょうか?
地球の生物多様性を守るためには、まず、生物多様性そのものについて、よく知る事が必要です。
どこに、どのような生物種が、どのくらい生きているのかを知ることは、生物多様性を守る上で、欠かせないポイントです。
たとえば、保護区を設立し、人の利用や開発などを制限するのは、有効な手段の一つです。
特に多様な生物が多く生息する場所が明らかになれば、その場所を優先的に保護区の対象に設定し、効率的に生物多様性を守る事ができます。
また、開発計画を立てる場合も、開発の候補地に、どのような生物種がいるのかが分かれば、重要な生息地や希少な種が生息する地域を、避けることが可能になります。
そして、実際の開発に際しても、これらの生物の生存に、極力配慮した開発計画を立て、実践することができるでしょう。
人は一切の自然破壊を行なわずに暮らすことはできません。
ですから、まずは自然のこと、生物多様性のことをよく知り、謙虚な心を忘れずに、極力その保全に努めることが大切なのです。



木材や紙、魚や貝などの水産物は、その多くが、地球の生物多様性により生み出されているものです。
これらを利用しなければ、私たち人間は生きていくことができません。
そこで、私たちは、生物多様性を利用しながら保護する、すなわち「持続可能」な取り組みを行なう必要があります。
そのためには、まず生態系の状況や、現地の社会的、経済的な状況などをよく知ること。
そして、人々が暮らしの中で、生態系を守りつつ利用していけるような、社会的な仕組みを作ることが必要です。
たとえば漁業の場合、魚の量と繁殖率を調べて、漁獲してよい量を定めて漁を行なえば、その魚が絶滅する可能性はぐんと下げることが出来ます。
木材の場合も、樹木の育つスピードや、森の環境全体におよぶ影響を考えながら林業を行なえば、森を皆伐する必要はなくなるでしょう。
目の前の利益ばかりを追求せず、生物の持つ生産力を考えた、持続可能なレベルでの資源利用ができれば、私たちは自然の恵みを利用し続けながら、いつまでも暮らしていくことができるのです。



私たちが、もっとよく地球の生物多様性について知り、自分と世界の自然とのつながりを考えるなら、人と自然の共生に向けた取り組みは、大きく前進します。
まずは普段、生活の中で利用している製品が、どこで、どのように作られ、手元に届いたのか、関心を持ってみてください。
それがもし、自然を壊して作られたり、加工のプロセスで環境を汚染したりしているものだった場合、その製品を利用するべきかどうか、よく考えることが必要です。
林業者や漁業者が、環境保全と資源を使い尽くさぬよう配慮して生産した木材やシーフードを、消費者として選んで買うことも、生物多様性を保全する手段の一つ。
こうした製品については現在、木材や紙についてはFSC(森林管理協議会)が、シーフードについては(海洋管理協議会)が、それぞれ一目でわかるラベルを貼り、消費者にも一目で分かるようにする、社会的な仕組みを推進しています。
また、開発などについても、一般からの意見をひろく募集するケースが最近は増えていますから、関心を絶えず向けて、市民としての意見を積極的に社会に対して発信することも大切な取り組みです。見直しを求めている市民団体を応援したり、参加してみるのもよいでしょう。
同じ関心を持つ人同士でつながりを作ることも、大切な取り組みなのです。
私たちは次の世代に、地球の生物多様性と、そこから生み出される自然資源を残す使命を担っています。
そのために何が必要なのかを、ぜひ一人ひとりが考えてみてください。

