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WWFの活動

活動トピック

今年のアース・オーバーシュート・デーは8月20日 自然資源の消費量が、地球の生物生産力を超える

アース・オーバーシュート・デー
2011年 8月27日
2012年 8月23日
2013年 8月20日

記者発表資料 2013年8月20日

国際シンクタンク「グローバル・フットプリント・ネットワーク」は、本日8月20日が、人間による自然資源の消費量が、地球が一年間に再生産できる量をほぼ超えた日「アース・オーバーシュート・デー」であると発表しました。

この日をもって、わたしたちはいわば今年1年分の資源を使いはたしたということになり、2013年の残りの期間は、地球がもたらす生態系サービスを"赤字状態"で使っていくことになります。「アース・オーバーシュート・デー」は年々早まっており、今年は昨年2012年に比べ3日、一昨年の2011年と比べると7日早い到来となりました。

「アース・オーバーシュート・デー」は、人間が地球の許容量を超えて資源利用していることを一般の人々に広く知らせ、改善をうながすことを目的に、「グローバル・フットプリント・ネットワーク」が毎年設定しているもので、人間の自然資源に対する需要と環境への圧力をしめす「エコロジカル・フットプリント」のデータを基に、日にちを算出しています。

WWFが設立された1961年の時点では、人間は地球が供給可能な生態学的資源の3分の2しか消費しておらず、人間が環境に与える負担「エコロジカル・フットプリント」は小さく、持続可能なものでした。しかしながら、人口と需要は世界的に増加しつづけており、1970年代初頭には、温室効果ガスの排出と資源需要の増大が、地球の生物生産力を上まわりました。

とりわけ大きな負担になっているのが、特に化石燃料の利用によって排出された二酸化炭素(CO2)による環境負荷をしめす「カーボン・フットプリント」で、「エコロジカル・フットプリント」の50%以上を占めています。また、人間の消費が、森林や水産資源、陸上生態系や水域、そして生物多様性に与えている影響は甚大なものです。WWFが、ロンドン動物学協会およびグローバル・フットプリント・ネットワークと共同で2年ごとに発表する『生きている地球レポート(最新は2012年度版)』では、人間による自然資源の消費と、これによる生物多様性の劣化について、各国、各地域のデータと傾向、および地球全体で起きている環境破壊の規模を数値化してまとめています。

WWFは、浪費的な消費を削減して生物多様性を守り、人と自然が調和して生きる未来を築くことを目的に、再生可能エネルギーへの転換や、「FSC(森林管理協議会)」「MSC(海洋管理協議会)」の認証制度の普及などを通じた自然資源の持続可能な利用を呼びかけています。

関係者のコメント

WWFジャパン自然保護室長・東梅貞義(とうばい さだよし)

「今日8月20日以降にわたしたちが使う森や海の恵みは、本来は未来の世代が使うべき分を前借して使ってしまうことになります。また同様に、今日以降、エネルギーを使うことによって出るCO2は、今年中には森にも海にも吸収されず、後の世代まで温暖化のツケをまわす結果になります。『生きている地球レポート2012』によると、人間は現在、地球1.5個分に相当する自然資源を使って暮らしています。国内に目を向けると、わたしたち日本人が使っている自然資源は、地球2.3個分にものぼります。今のままの消費をつづけていくと、環境とわたしたちの暮らしにどのような影響が出るのか、また自然の恵みをどのように利用すれば、持続可能な未来が築けるのか、この『アース・オーバーシュート・デー』をきっかけに、ぜひ一緒に考えてくださることを期待します」

グローバル・フットプリント・ネットワーク日本支部・アジア地域プロジェクト推進担当・伊波克典(いは かつのり)研究員

「世界的なオーバーシュートの中で資源争いが激化し、資源配分にも格差が生じています。そんななか、発展のための基盤づくりをする段階にあるASEAN諸国が、"地球が提供できる以上のものを、人類は要求してしまっている"という事実を早くから受け止め、社会経済の新たな発展の道筋を見いだそうとすることは、アジア地域だけでなく世界に対しても大きな意味があります。2013年6月に、グローバル・フットプリント・ネットワークが沖縄に日本支部を設立したのは、その流れを受けたものです。同時に、日本経団連自然保護基金から助成金を受け、「ASEAN諸国と日本の相互依存性の研究」をスタートさせました。こうした取り組みは、自然と人、そして国家間の『正しい関係を取り戻す』ための大切な第一歩になると考えています」

  • 【おわび】
    この記事の発表当初、2011年のアース・オーバー・シュートデーの到来を「9月27日」としておりましたが、「8月27日」の誤りでした。訂正してお詫びいたします。(2013年8月21日)

参考資料

グローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)

持続可能性の指標である「エコロジカル・フットプリント」の発展・普及を通じ、持続可能な経済の構築を目指すNPO団体。パートナー団体と協力してさまざまな調査研究・方法論の標準化を図り、経済活動が地球生態系の許容範囲内で行われるよう、資源勘定(バランスシート)の提供を通じて政策決定者へ提言している。

この件に関するお問合せ

WWFジャパン広報室 Tel: 03-3769-1714 / press@wwf.or.jp

グローバル・フットプリント・ネットワーク日本支部(沖縄):伊波克典研究員 メール:Katsunori.Iha@footprintnetwork.org

※今後、WWF報道資料のメール配信を希望される方は、press@wwf.or.jpへご連絡ください。

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