記者発表資料 2010年9月6日
中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の北小委員会始まる
【東京発】2010年9月7日から福岡県にて、中西部太平洋まぐろ類委員会(以下WCPFC)の第6回北小委員会が開催される。当委員会で焦点となるのは、近年生産増加が懸念される太平洋クロマグロの管理体制。WWFは、太平洋クロマグロの国際的な資源管理強化の必要性を訴え、北小委員会に関係する全ての国が、福岡で実効性の高い管理措置の勧告案を合意することを強く求める。
高級な「本マグロ」として日本人に馴染み深い太平洋クロマグロは、近年世界的に大規模漁業で漁獲圧が高まり資源状況の悪化が懸念されているが、国際的で中長期的な資源管理体制が確立しておらず、早急な管理措置導入の必要性が指摘されている。
WCPFC北小委員会は、北緯20度以北の水域に主に分布する資源の保存管理措置を全会一致で合意し、WCPFC本委員会(12月開催予定)に勧告する役割を担っている。9月7日から10日まで、第6回北小委員会が福岡で開催されるが、ここで近年生産力を増している韓国やメキシコなど太平洋クロマグロ漁業新興国を含めた包括的かつ実効性のある管理施策の検討が、持続可能な太平洋クロマグロ資源の利用を目指すうえで不可欠となっている。
こうした状況の中、太平洋クロマグロの7割を生産する日本では、水産庁が今年5月に、世界に先駆け、国内の太平洋クロマグロの資源回復計画策定と国内で太平洋クロマグロを対象とする漁業について、包括的な管理体制を導入することを発表した。この発表を受け、太平洋クロマグロの漁獲不振によって打撃を受けている国内の小規模漁業者からは期待の声があがっている。しかし一方で、太平洋クロマグロの国際的な資源管理については、管理主体であるWCPFCにおいて2011年以降の方針が決定していない。
こうした背景からWWFは、北小委員会に参加するWCPFC加盟国および協力国に対し、
- 科学委員会(ISC)の保存管理勧告に従い、特に未成魚を中心に太平洋クロマグロの漁獲努力量を2002年-2004年の水準以下に削減可能な、実効性のある管理措置勧告案を合意すること
- 太平洋クロマグロを生産する全ての国が、過去の漁獲状況に関わらず北小委員会で合意した資源管理措置を例外なく導入すると勧告案に明示すること
を希求する。
*2010年8月3日、WWFは「消費者と考える国際マグロシンポジウム」を東京で開催。青森県大間や長崎県壱岐の一本釣り漁業者から、太平洋クロマグロの漁獲不振や、持続可能なクロマグロ漁業経営が困難となっている現状が報告された。
WCPFCとは
- 正式名称「西部及び中部太平洋における高度回遊性魚類資源の保存及び管理に関する条約(中西部太平洋まぐろ類条約)」。
- 25カ国・地域・機関が加盟<オーストラリア、カナダ、中国、クック諸島、EC、ミクロネシア、フィジー、仏、日本、キリバス、韓国、マーシャル、ナウル、NZ、ニウエ、PNG、フィリピン、サモア、ソロモン、トンガ、ツバル、バヌアツ、パラオ、米国、台湾(漁業主体として参加)>。
- 対象魚種:ビンナガ、クロマグロ、メバチ、カツオ、キハダ、スマ、ミナミマグロ、ソウダガツオ、シマガツオ、マカジキ、バショウカジキ、メカジキ、シイラ、海洋性サメ。
【問合せ先】 WWFジャパン 山内(水産担当)、町田(広報担当) tel:03-3769-1713




