記者発表資料 2010年6月21日
【ドイツ、ボン発】ボンでの国連気候変動会議に臨んだ交渉官たちは、これまで開かれてきた会議に比べてかなり大きな成果を示した一方で、いくつかの重要なゴールを見失ったと、同会議の閉幕にあたり、WWFは述べた。
「世界が、低炭素のワールドカップで優勝するためには、ごく近い将来に、数々の重要なゴールに達しなければならないだろう。それは例えば、気候変動による影響への適応や、森林減少を食い止めるための方策に関して合意に到達することなどである」と、WWF気候変動プログラム(WWF Global Climate Initiative)気候政策リーダー、カトリン・グットマンは述べた。
「ボンでは、気候変動問題に取り組むための将来枠組みに不可欠な部分となる、重要な構成要素のいくつかについて十分な進展があった。交渉官たちは、今年(2010年)12月のメキシコでの締約国会議で、結論を出さずに、先送りする理由などないのである」
WWFは、ボン会議での進展は主として、交渉官たちの間のチームワークが向上した結果だと考えている。北と南の国々がチームを組んで通常は見られない連携を取り、解決策と譲歩に向けた新たな原動力と余地を生んだ。
しかしボンは、経済を化石燃料から引き離すための資金調達や政策といった、困難な課題においては、大勝利を一つも見ることはなかった。それは主に、積極的な推進派の国々が存在していなかったことと、サウジアラビアのような産油国による妨害行為のためである。
「最近国内レベルでは、投資が急激にクリーン技術に向かっており、それらを世論が支持する方向へ向かっているが、交渉で重要な役割を担う人々のほとんどが、実際、この急激な変化に見合った成果を出すことはなかった」と、グットマンは述べた。
「国連気候変動会議が、今もなお、地球温暖化対策を重荷として議論する傾向にある一方で、より多くの国々のより多くの人々がそれを利益と捉えている。この考えが普及することによって、交渉官たちは、重大課題を解決することができる」
ボン会議の最終日に出された新しい交渉テキストは、メキシコ会議までの8月と10月に予定されている2回の会議に参加する代表団が、ボン会議での信頼をメキシコ会議での牽引力へと変える可能性を生じさせた。
「ボン会議は締約国に、誠意を持った交渉が最善の選択であること、それに基づけばメキシコ会議では、行動と解決策を一括した意義ある枠組みに合意する勢いが生まれる可能性があること、従って、翌年の南アフリカで新しい協定を締結することが現実的な目標になることを思い出させた」
「ワールドカップ2010では、メキシコと南アフリカのサッカーの対戦が本日(6月11日)行なわれるが、双方の政府は、2011年に開催される低炭素のワールドカップの成功に重要な役割を果たす。それは一国の勝利などではなく、この惑星全体の未来を救うことなのである」
WWFは、ボン会議に参加した各国代表団、オブザーバー、ジャーナリストを対象に、意識調査を実施した。その結果は、交渉官たちに次いで大部分の人が、同様の見解を持っていることを明らかにした。
回答者265名のうち、54.7%が12月のメキシコ会議までに協定を成立させるべきと考えていた。その一方で、53.6%が、現実的には1年後の南アフリカでしか、その協定は成立しないだろうと認識していたのである。
添付資料:WWFの気候変動次期枠組みに関する意識調査の結果
| いつまでに: | COP16 メキシコ | COP17 南アフリカ | COP73 アトランティス | COP134 月 | あり得ない | その他 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 全体(265人) | ||||||
| 次期枠組みはいつ締結すべきですか? | 145 (54.7%) | 68 (25.7%) | 12 (4.5%) | 40 (15.1%) | ||
| 次期枠組みはいつ締結すると思いますか? | 39 (14.7%) | 142 (53.6%) | 25 (9.4%) | 9 (3.4%) | 17 (6.4%) | 33 (12.5%) |
| 政府代表団(119人) | ||||||
| 次期枠組みはいつ締結すべきですか? | 62 (52.1%) | 33 (27.7%) | 7 (5.9%) | 17 (14.3%) | ||
| 次期枠組みはいつ締結すると思いますか? | 26 (21.8%) | 65 (54.6%) | 6 (5.0%) | 5 (4.2%) | 7 (5.9%) | 10 (8.4%) |
| NGOオブザーバー(107人) | ||||||
| 次期枠組みはいつ締結すべきですか? | 61 (57.0%) | 23 (21.5%) | 4 (3.7%) | 19 (17.8%) | ||
| 次期枠組みはいつ締結すると思いますか? | 11 (10.3%) | 58 (54.2%) | 12 (11.2%) | 2 (1.9%) | 8 (7.5%) | 16 (15.0%) |
| ジャーナリスト(21人) | ||||||
| 次期枠組みはいつ締結すべきですか? | 12 (57.1%) | 5 (23.8%) | 4 (19.0%) | |||
| 次期枠組みはいつ締結すると思いますか? | 9 (42.9%) | 6 (25.6%) | 1 (4.8%) | 1 (4.8%) | 4 (19.0%) | |
| NGO以外のオブザーバー、条約事務局スタッフなど(18人) | ||||||
| 次期枠組みはいつ締結すべきですか? | 10 (55.6%) | 7 (38.9%) | 1 (5.6%) | |||
| 次期枠組みはいつ締結すると思いますか? | 2 (11.1%) | 10 (55.6%) | 1 (5.6%) | 1 (5.6%) | 1 (5.6%) | 3 (16.7%) |
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