2010年3月12日、WWFのクライメート・セイバーズ・プログラムでは、東京の世界貿易センタービルで、「気候変動問題における企業のリーダーシップとは」と題するシンポジウムを開催しました。国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)特別顧問の末吉竹二郎氏による基調講演を皮切りに、各種講演と、さまざまな立場のパネリストによるディスカッションを実施。気候変動問題において、企業がどのようなかたちでリーダーシップを発揮していくべきかについて、約70名の来場者とともに、じっくりと議論を行ないました。
シンポジウム「気候変動問題における企業のリーダーシップとは」
| 日時 | 2010年3月12日(金) 15:00~18:20 |
|---|---|
| 内容 | 基調講演「気候変動が変えるビジネスの在り方」 「企業の気候変動対策を持続可能にするには」 パネルディスカッション:(敬称略) 「気候変動問題におちて企業が発揮すべきリーダーシップ」 司会:WWFジャパン気候変動担当 小西雅子 |
| 場所 | 世界貿易センタービル 38階「フォンテーヌ」(東京都港区浜松町二丁目4番1号) |
| 主催 | WWFジャパン |
| 問合せ | WWFジャパン 気候変動プログラム:池原/広報:新井 |
企業が握る地球温暖化防止の「カギ」
現在、日本の排出量のうち、約8割が企業・公共部門から排出されています。これは、企業が気候変動問題に大きな責任を負っている一方で、その対策においてカギとなる役割を果たすことができる可能性を示しています。
日本では、気候変動対策、すなわちCO2の排出削減が、経済活動の減退につながるとして、消極的な意見が産業界を中心に依然残っています。しかし、企業が将来にわたって事業活動を展開していくためには、何よりもまず、健全な地球環境が維持されなくてはなりません。
本セミナーの基調講演に登壇された、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)特別顧問の末吉竹二郎氏は、「気候変動問題への取組みが重視されるこれからの社会においては、企業経営におけるCO2の重要性がいっそう高まり、規制やルール・社会規範が変わり、競争原理も変わる」という点を指摘。経営者が、この問題を真剣に議論すべきであり、きちんと取り組まなければ、企業の将来はないとの意見に、フロアの来場者たちは大きくうなずいていました。
企業の業態によっては、確かに総量での排出削減が難しいケースがあります。しかし、新しい工場やオフィス、発電所などを建設する時などに、従来よりも排出の少ないものをつくる、という姿勢が重要です。
企業とNGOの協力の必要性
また、パネルディスカッションの冒頭では、クライメート・セイバーズ参加企業の佐川急便株式会社およびソニー株式会社より、両社の先進的な取組み事例が紹介されました。
パネリストからは、多くの企業が、WWFなどNGOとの協働が、自社の取組みの大きな社会訴求へとつながることに気付いていない、という指摘がありました。またWWFの側にも、企業に対するアプローチがまだまだ不十分である、といった問題点があることなどについて議論が交わされ、双方にとって刺激となる意見が、数多く出されました。
これらの意見は、WWFにとって今後の活動における大切な指針を確認させるものになったばかりでなく、温暖化防止に対する、企業の前向きな姿勢をひきだすものとしても、貴重な意味を持つものとなりました。
WWFジャパンでは今後、クライメート・セイバーズ・プログラムをはじめ、企業とのさまざまな協働の機会をこれからも追求し、低炭素社会へ向けた大きな力を育ててゆきたいと考えています。
講演資料
- 末吉竹二郎氏「気候変動が変えるビジネスの在り方」
- WWFジャパン 池原庸介 「企業の気候変動対策を持続可能にするには」
- 佐川急便株式会社 日山欣也氏「佐川急便の取り組み」
- ソニー株式会社 冨田秀実氏「ソニーの気候変動への取り組み」
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