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WWFの活動

日本のシーフードエコラベルに関する研究報告書を発表

記者発表資料 2010年2月10日

【東京発】WWFジャパン(財団法人世界自然保護基金ジャパン)は2月10日、研究報告書「日本の水産物市場におけるシーフードエコラベルの潜在需要分析」を発表した。エコラベルの付いた水産物商品が、どの程度日本の消費者に受け入れられるか実験を通して検討した。その結果、水産物のエコラベルが付いていることが購入時の判断基準の一部となりうること、またエコラベル付商品に対しては価格プレミアム(*)が存在することが明らかとなった。

  • (*)価格プレミアム・・・商品購入における重視要素別に支払っても良い価格の幅

この研究は、WWFアメリカとWWFジャパンが共同で実施し、米国ロードアイランド大学の若松宏樹氏を中心としたグループに研究を委託したもの。エコラベルの付いた水産物商品が、ラベルの意義を認知した上でどの程度日本の消費者に受け入れられるかを、競売(オークション)実験手法によって検討した。この手法は入札額によって参加者の商品に対する評価額を測るもので、多様な製品に関する消費者の評価を調査する目的で利用される。実験では一般的なアンケート調査とは異なり、参加者が実際に落札した商品を買い取る必要があるため、より商品に対する現実的な評価額を得ることができるとされている。今回の実験参加者は約160名。コープとうきょうの全面的な協力を得て実施した。

研究では、日本の消費者を対象として、

  1. エコラベルの有無が購買行動の判断基準となるか、
  2. エコラベル付き商品に価格プレミアムが生じるか、
  3. 消費者がエコラベル商品を評価するにはどのような宣伝情報が効果的か、

の3点を明らかにするために実験を行い、水産物エコラベルの潜在需要分析を行った。

この結果、消費者は、通常の水産物購入時にエコラベルを重視することが少ないものの、エコラベルに対する認識はあり、選択できる状況にあれば積極的にエコラベル付商品を購入することが明らかとなった。また、消費者が資源の乱獲問題や違法操業問題といった情報を得た場合には、エコラベル付商品に対し、ある程度の価格を支払う傾向にあることが示された。これまで日本の消費者がどの程度水産物のエコラベル付商品に関心を持ち、価格プレミアムを支払うかという客観的な検証がほとんどされてこなかった。今回の研究結果は持続可能な水産物消費を考える上で新しい見解となるだろう。

WWFジャパンは、世界で起きている水産資源の乱獲や違法操業といった問題の解決のため、この研究結果を、国内で持続可能な水産物消費を流通関係者や消費者へ呼びかけるうえで活用していく。

  • 現在、国際食糧農業機関(FAO)によってモニターされている漁業資源では、約4分の1が「獲りすぎ」の状態にあると発表されている。そのため持続可能な漁業資源利用を目指し、世界各地で様々な漁業管理が実践されている。
  • こうした生産者の取り組みを消費者が支援する仕組みの一つが「エコラベル」だ。水産物の「エコラベル」の理想は、消費者がエコラベル商品に価格プレミアムを付けることで、生産者が商品の付加価値を図るためエコラベル取得を目指し、持続可能な生産に移行していくという点にある。

【お問い合わせ先】

WWFジャパン 水産担当 山内 または 広報担当 町田 tel:03-3769-1713

 

関連資料

報告書

2010/2/10

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