沖縄島の東部沿岸、辺野古・大浦湾地域は、日本にわずか十数頭ほどしか生息していない絶滅危惧種ジュゴンの、最後の生息海域です。WWFジャパンを含めた日本の複数の自然保護団体は、2006年から共同で「2010年を国際ジュゴン年にしよう」と呼びかけ、ジュゴンとその生息環境の保全を求めるキャンペーンを展開してきました。いよいよ2010年、「国際ジュゴン年」が始まりました。
豊かな大浦湾の海を守ろう!
豊かな自然生態系が残る沖縄島の東部沿岸、辺野古(へのこ)・大浦湾周辺は、絶滅が心配される海の哺乳類ジュゴンの、日本国内最後の生息地です。
この地域は、世界のジュゴンの北限の生息地でもあり、近年はアオサンゴの大群集や、40種近いエビ・カニ類の新種が発見されるなど、貴重な生物の生息地としても知られており、また、生物多様性についての十分な調査もなされていません。
しかし、現在ここは、米軍の普天間飛行場の代替施設を建設する候補地の一つとなっており、実際に建設のための埋め立てが行なわれれば、貴重な生態系が広く破壊される事態は避けられないと見られています。
海とジュゴンの保護を訴える声が高まる中、2008年に開かれたIUCN(国際自然保護連合)の総会「第4回世界自然保護会議」で、3度目となる「ジュゴン保護決議」が採択され、日米両政府は、沖縄島の東部沿岸に生息する日本のジュゴンの保護に努力するよう、国際社会から求められることになりました。


辺野古崎周辺の海と、この海岸に置かれた米軍基地キャンプ・シュワブ。普天間基地の移設先候補となっている。
ジュゴン年スタート!ロゴマークも決定
また、この世界自然保護会議では同時に、国連が定めた2010年の「国際生物多様性年」に、ジュゴンの保護を強く訴えるようことも採択されました。
これを受け、WWFジャパンをはじめとする、日本のさまざまな自然保護団体は、2010年を「国際ジュゴン年」として宣言。広く保護のメッセージを発信する活動を開始しました。
その一環として、WWFジャパンは、活動の趣旨に賛同する国内のアートディレクターたちに呼びかけ、「国際ジュゴン年」のロゴマークとポスター案を募集。その中から4点を最終候補として選び、インターネット上やイベント会場の場などで投票を行ない、デザインを決定しました。

ロゴとポスター・デザイン
選ばれたのは、(株)たき工房 kaza☆ana 所属のアートディレクター、藤井賢二さんのデザインです。キャラクターのコンセプトとして「希望」を、イメージしたという藤井さんは、ロゴマークについて、次のようにコメントをされています。
「見てのとおりこのジュゴンは親子です。ジュゴンは一度の出産で1頭しか赤ちゃんを産まないそうです。ジュゴンの数を減らさないためには1頭の赤ちゃんを大切に育てていかなければなりません。少しでも多くの人がこの親子ジュゴンを守りたいと思い、行動することができたら、ジュゴンと私たちの未来にも「希望」が持てるのではないでしょうか」。
なお、このデザイン投票には、このサイトからもたくさんの方にご参加いただきました。ご投票いただいた皆さま、ありがとうございました。
WWFジャパンをはじめ、保護キャンペーンに取り組む各団体では、このロゴマークをかかげ、2010年を、豊かな自然の象徴といえるジュゴンの保護を訴える一年とし、そのメッセージを広く発信していきます。
作者紹介
藤井賢二さん
(株)たき工房 kaza☆ana 所属。アートディレクター/グラフィックデザイナー。日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)会員。
記者発表資料
2010年1月15日
2010国際ジュゴン年スタート! ジュゴンの北限の生息地を守ろう!
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