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WWFの活動

「自然資源という資本」を経済学者は考慮に入れなくてはならない

記者発表資料 2009年11月18日

 

【スイス・グラン発】UNEP(国連環境計画)のレポートによれば、多くの経済学者たちは、各々の国の自然資源の価値をいまだに評価し損ねている。そのため、何十億という人々の生活をリスクにさらし、生物種の壊滅的損失という事態に貢献してしまっている。

『生態系と生物多様性の経済学:政策決定者向けレポート2009』(TEEB)が13日に公表された。それによると、各国政府や自治体は、自然資源の本当の価値を計る、もっとすぐれた会計制度を採用すべきであり、政策決定に取り入れるべきである。

WWFは、このレポートを歓迎するものであり、各国政府に、自然資源の破壊を食い止めるような経済政策に転換すべき、というTEEBの呼びかけに注意を払うことを求めたい。

「各国政府は、このレポートに注意を払い、自然というものをもっと包括的な目で捉え始める必要がある。経済に対してより賢明なアプローチをすることで、この変化は起きうるが、今のところ無視されているつけを我々は支払っているのだ」とWWFのポリシー担当ディレクターであるゴードン・シェパードは述べる。

自然保護に投資をして、生態系を適切に管理および再生させることは、私たちの社会に経済的な見返りとサービスをもたらすとレポートは言う。それは、森林の皆伐や過剰漁獲といった自然資源の無秩序な利用から得る短期的な金銭的見返りを上回るものである。

レポートによれば、「私たちは、失っているものの価値を理解することなしに、自然資源という資本を使い切ろうとしている」のだ。

さらにまたレポートは、「土壌や大気、水あるいは生物資源の劣化は、人々の健康や食糧安全保障、消費者の選択、ビジネス機会といったものに負の影響を与える。自然資源にもっとも依存している農山漁村の貧しい人たちが、しばしば最大の打撃を被る」と言う。

「問題は、経済学者が生態系サービスと生物多様性に対して市場価格を与えていないことである。それは、これらの財から引き出される恩恵が、政策決定に際して、たいていの場合、無視されているか、価値を低く見積もられていることを意味する。適正な価値を与えられていないことは、ひるがえって、生物多様性の喪失のみならず、私たちの生活にも悪影響が出る行為へとつながっていく」

このレポートは、政策決定者に向けて、いくつかの勧告も示している。

例えば、新たな政策は、環境によくない補助金(その内の3分の1までが化石燃料の使用を奨励している)を改め、エコロジカルなインフラの整備に投資するように改革されるべきである。エコロジカルなインフラ整備は、気候変動の影響に対する抵抗力を高め、自然災害からのリスクを軽減し、貧困の解消につながる食糧と水の確保といった政策目的にかなう、費用対効果にすぐれた機会を提供する。

 加えてシェパードは、企業も同様に、彼らの長期的利益確保に必要な自然資源の利用を再評価しなくてはならないと述べる。そうすることで、企業は、生物の絶滅や森林喪失といった現在の環境の危機に対して、民間部門としての解決策を提示できるのだ。

「最終的には、このことは、自然資源を再評価する広範囲な努力に結びついていくに違いない。つまり、民間企業、政府、生物多様性条約のような国際的枠組み、先住民族、地域住民といったすべての人を巻き込むことになるだろう。地球の健康を取り戻すための一致協力した努力となろう」とシェパードは言う。

『生態系と生物多様性の経済学』(TEEB)は、生物多様性の損失の経済学をグローバルに分析するために、G8に5カ国を加えた環境大臣の提案に、ドイツ政府とECが応える形で始まった。
 

 

For further information:


For interviews, please contact:

  • Georgina Langdale, UNEP-TEEB, Tel: +49 228 929 87 572, Mobile: +49 1707 617 138Email: georgina.langdale@unep-teeb.org
  • Gordon Shepherd, WWF International, tel: +41 22 364 9501 mobile: +41 79 456 7959
    gshepherd@wwfint.org
2009/11/18

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