地球温暖化はなぜ起きる? 原因は二酸化炭素なの? 温暖化はいったいどのようにして起きているのか、この温暖化によって地球の気温はどれくらい上昇しているのか? 今この瞬間も進みつつある温暖化の仕組みを説明します。
温暖化はなぜ起きる?
地球を暖めてくれる「温室効果ガス」
私たちが暮らす地球は、太陽からの熱が海や陸に届くことによって暖められています。
そして、暖められた地球からも熱が宇宙に放出されています。その放出される熱の一部を吸収し、地表から熱が逃げすぎないようにしているのが、「温室効果ガス」です。
この温室効果ガスとは、大気中にある二酸化炭素(CO2)やメタン、フロンなどのことをさします。
現在の地球の平均気温は15度ですが、これらの温室効果ガスがまったく無いと、太陽の熱が全部宇宙に逃げてしまうため、地球の平均気温は氷点下18度まで下がってしまうと考えられています。
つまり、温室効果ガスは地球を暖かく保つ役割を果たし、たくさんの生きものがすみやすい環境を作る、地球にとってなくてはならないガスなのです。


(C)WWF-Canon/Cat HOLLOWAY
増え続ける温室効果ガス
しかし、温室効果ガスが増え過ぎると、宇宙に逃げようとしていた熱が地表にたまりすぎてしまいます。そのために、気温が上昇したり、地球全体の気候が変化したりします。これが、地球温暖化です。
二酸化炭素の排出が急激に増え始めたのは、18世紀の産業革命以降のこと。以来、人間は石炭や石油などの化石燃料を燃やして、たくさんのエネルギーを得てきました。
その結果、大気中に排出される二酸化炭素が急速に増加。これが、地球温暖化を引き起こす、主な原因と考えられています。
特に、20世紀の100年間は、温暖化が急激に進みました。IPCC(気候変動に関する政府間パネル:Intergovernmental Panel on Climate Change)によると、1906年から2005年までの100年間で、世界の平均気温は0.74度上昇しています。




温暖化を進めているのは誰?
排出しているのは一部の国々!
世界全体から排出される温室効果ガスのうち、約70%を占めているのは二酸化炭素(CO2)です。
この二酸化炭素の国別排出量や、国民一人当たりの排出量は、国や地域によって大きく異なります。
2005年の一年間に、世界約190カ国から排出された二酸化炭素の総量は、およそ267億トン(二酸化炭素換算)ですが、そのうち、70%近くは、日本を含めたほんの十数カ国からの排出が占めていました。
また、一人当たりの二酸化炭素排出量を比較すると、先進国の排出量が、途上国の3倍以上に相当していることがわかります。世界の二酸化炭素の排出量が増えている原因は、これらの一部の国に住む人たちが、電気や石油をたくさん使う生活をしているためです。
さらに温暖化の深刻な被害をすでに受けている人々の多くは、温暖化にほとんど責任のない、貧しい途上国にすむ人たちです。温暖化は環境問題であると同時に、貧困や格差の問題でもあると云うことができるでしょう。


日本からの排出も増え続ける
日本から排出される温室効果ガスのほとんどは二酸化炭素。その量は、2005年の1年間で12億9,300万トンにのぼります。この数字は、30年前に比べると3倍以上、100年前に比べると約12倍にまで増えています。
このうち、エネルギー転換部門(発電)と産業部門(鉄鋼業など)からの排出が約60%と最も大きな割合を占めています。
また、最近は運輸部門(自動車や航空など)や家庭部門(照明や自家用車など)や業務部門(オフィスビルや店舗など)からの排出量も増えており、産業部門と同様に削減のための対策が求められています。

| エネルギー転換部門 | 発電、石油精製(原油から重油・ガソリンなどを精製する過程) |
|---|---|
| 産業部門 | 製造業(鉄鋼、化学、機械など)、農林水産業、建設業など |
| 運輸部門 | 自動車、鉄道、航空など |
| 業務部門 | オフィスビル、店舗など |
| 家庭部門 | 電力、暖房など |
| 工業プロセス部門 | セメント、化学産業(化学肥料の原料の生産にも使われるアンモニア等の化学物質の製造ほか)など |
| 廃棄物部門 | 廃棄物の燃焼、埋め立てなど |
もう吸収できません!?
1970年から2004年までの30年あまりの間に、世界で排出された温室効果ガスの総量は、実に70%も増加。特に、二酸化炭素の排出量は、同じ34年間に、80%もの伸びを見せています。
特に増えたのは、エネルギー供給部門からの排出で、145%も増加しました。さらに、運輸部門が120%、産業部門も65%増え、現在も伸び続けています。70%あまりも増加した世界の人口と、経済活動の拡大にともなう所得の増加が、その背景にあるとみられています。
森林破壊による排出量も増加しいています。同じく1970年から2004年までの間に、森林の伐採や火災によって排出された二酸化炭素は、40%も増加しました。現在、森林破壊によって排出される温室効果ガスの量は、世界全体の排出量のおよそ2割を占めるとまでいわれるほどになっています。
森林が破壊されると、二酸化炭素の吸収源が失われるため、さらに温暖化を加速させてしまうおそれがあります。
現在、 森林や海洋といった地球上の自然が、1年間に吸収してくれる二酸化炭素の量は、114億トンほど(二酸化炭素換算)と見積もられていますが、一方で、世界中の国々が排出している排出量は267億トン。自然が吸収できる許容量を、はるかに超えています。
このため、地球の大気中に残る二酸化炭素の量は、毎年あたり、140億トン以上にのぼり、温暖化を進めてしまっているとみられています。
この排出と吸収のバランスをとることは、地球の未来を考える上で、避けることの出来ない課題といえるでしょう。二酸化炭素が地球の環境の中で自然に循環できるようになるレベルをめざし、私たちは二酸化炭素の排出を削減してゆかねばならないのです。

(C)WWF-Canon/Jikkie JONKMAN

(C)WWF Japan/Yoshiko Shibata
関連サイト
温室効果ガスの現在の排出について詳しく知りたい方は、こちらのホームページをご覧ください。
- 温室効果ガスインベントリオフィス
日本から排出される温室効果ガスの排出量を調べ発表しています。 - 全国地球温暖化防止活動推進センター
地球温暖化に関するさまざまなデータを集めて公表しています。 - 米国オークリッジ研究所
世界全体や国ごとの温室効果ガスの排出量や気温の変化を調べ発表しています。[英語] - IPCC (Intergovernmental Panel on Climate Change)
気候変動に関する政府間パネル:温暖化に関する国際的な科学者の集まりで、温暖化の根拠・影響・対策に関する科学的・技術的な知見をとりまとめて発表しています。[英語]
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