記者発表資料 2009年4月8日
【ドイツ、ボン】ボンでの気候変動に関する交渉は、結果的に、代表団の間に友好的な雰囲気をもたらしたが、排出量削減や資金支援といった重要な問題については何ら進展しなかった。
昨年のポズナニ会議に比べて、各国代表団はより積極的でオープンな姿勢を示したが、細部における進展と対照的に、12月のコペンハーゲン会議での合意に不可欠な分野においては政治的な意味で際立った前進を見せられなかった。
WWFグローバル気候変動イニシアチブのリーダーであるカーステンセンは言う。
「友好的な発言は確かに役立つが、CO2削減のための真剣な公約や拘束力のある削減目標がなければ、この脆弱な地球を、押さえがきかなくなった気候変動から守るには、断じて不十分である。
ボン会合の雰囲気はよくなったかも知れないが、現実の気候変動は依然として制御不能なまま進行している。きれいな言葉ではなく、それを我々の前に立ちはだかる強大な脅威に取り組むための積極的な行動へと変えていかなくてはならない。」
各先進国が、先進国全体として2020年までに少なくとも40%の排出量削減をもたらすような削減目標を公約することが、コペンハーゲン会合で合意に必要であると、WWFは指摘している。
また先進国は、途上国における低炭素型の開発と適応策に融資するための十分な資金を提示するべきである。
米国の新しい代表団の気候変動問題解決に対する前向きな姿勢は、途上国グループらの野心的なポジションとともに、交渉にとって有益であった。現在では、各国が議論の各重要課題に対しそれぞれの立場を表明しており、状況が以前よりもはるかに明確になっている。つまり、真の交渉の基盤ができあがっている。
「厳しい排出削減目標こそが新しい国際合意の心臓部であり、技術と適応のための資金が血液である。しかし、未だ心臓は鼓動しておらず血液も流れていない。なぜなら、ボンでは骨組みといくらかの筋肉を構築し、各国を国際合意の全体構造と仕組みに関わる合意へと近づけるのがやっとであったからである」とカーステンセンは述べている
後発開発途上国のグループは、自身の適応計画の実施に対し20億米ドルを要求している。
このわずかな金額の支援を次回6月のボン会議に間に合うよう提供することが、現時点における先進国からの正しいシグナルになるとWWFは見ている。
「今日、地球環境を汚染している産業や経営悪化した銀行の再建に数十億ドルの資金が費やされているにもかかわらず、国連の気候変動交渉の破綻を防ぎ、気候変動の悪影響に苦しんでいる人々を救うための資金支援策が存在しない。
オバマ、メルケル、ハーパー、麻生、あるいはブラウンいった豊かな国々の指導者なら誰でも、国際合意と低炭素社会へ向けた賢明な投資を確保するために、気候変動政策にとっての「景気回復策」を提案することを重要課題と捉えなくてはならない」とカーステンセンは述べる。
■問合せ先:WWFジャパン気候変動プログラム (Tel:03-3769-3509、climatechange@wwf.or.jp)
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