黄海では沿岸性の植物(維管束植物)が数多く生育しています。この植物群には、砂丘や海岸、満干に応じて潮に浸される湿地、浅い海の海底など、多様な景観で成育する植物が含まれています。
それぞれの景観で生育
代表的な植物種としては、内陸部から潮間帯で見られるマツナ(Suaeda glauca)、堤防の周辺で見られるアツケシソウ(Salicornia europaea)、浅い砂地の海底に多いアマモ(Zostera marina)、河口域で優勢なヨシ(Phragmites communis)、シオクグ(Carex scabrifolia)、海岸の湿地に生育するシチメンソウ(Suaeda japonica)、浜のやや高い場所で育つナガミノオニシバ(Zoysia sinica)などが知られており、いずれも海岸近くの内陸から、砂地の浜や海底などで見ることができます。

シチメンソウ (C)WWF
さまざまな恩恵の源に
海浜植物は、人々に直接的・間接的にさまざまな生態系の恩恵を与えてきました。
中国では、昔からアシを建材や紙の原料として収穫し、マツナを食用にしてきました。このマツナの種には、薬になる成分が含まれていることが、近年明らかにされています。
また、浅瀬の海底に生育するアマモは、藻場と呼ばれる環境を形成し、魚類の産卵場や貝類などの生息場所として沿岸漁業の基盤を支えているほか、自然の状態で残されている沿岸植物の群落は、海岸線を波の侵食から守る役割も果たしています。

コウボウムギ (C)Min Byungmee
| 黄海エコリージョン 生態的重要地域【維管束植物】 | |
|---|---|
| 色が塗ってある所が植物にとって特に重要な生息域です。 |
|
黄海エコリージョンの生物多様性
2009/1/05
キーワード
ウェットランド(湿地), 中国, 漁業, 黄海





