ポズナニでの国連気候変動会議における、議定書AWGで開かれた、先進国の削減ポテンシャルと削減目標の範囲に関するワークショップに際して、WWFは温暖化防止政策と産業の競争力に関する新しい報告書を発表しました。この報告書では、しばしば聞かれる「厳しい削減目標の設定は、産業等の競争力の低下につながる」という議論のをあらためて評価し、必ずしもそうではないということを示しています。
先進国の削減ポテンシャルと削減目標の範囲

12月3日、京都議定書特別作業部会(議定書AWG)では、先進国の削減ポテンシャルと削減目標の範囲に関するワークショップが開かれました。
この先進国の削減ポテンシャルと削減目標の範囲は、2007年の第4回議定書AWG(2007年9月)において、各国が厳密な合意に至ることができず、今回のポズナニ会議に残されていた議題です。
このワークショップの開催に当たり、WWFは、気候変動政策と産業の競争力に関しての報告書を発表。
削減ポテンシャルと削減目標の範囲の議論において、先進国は競争力に関する懸念にとらわれず、IPCCが求める『2020年までに1990年比25~40%削減』の高い側の中期目標を採用するよう真剣に議論するよう、各国代表に求めました。
WWFは報告書の中で、しばしば生じる「厳しい削減目標の設定は、産業等の競争力の低下につながる」という議論の中身について、これまでの実証研究をあらためて評価し、必ずしもそうではないということを示しています。
WWFグローバル気候イニシアチブ代表のキム・カーステンセンは、次のようにコメントしています。
「大幅排出削減によって産業の海外移転や経済への悪影響などは起こらず、むしろ将来的な気候変動の悪影響から国を守り、早く行動を起こした国に競争力を与え、たくさんのグリーン雇用を創出します。
削減ポテンシャルと削減目標の範囲の議論において、先進国は、競争力に関する懸念にとらわれず、IPCCが求める「2020年までに1990年比25~40%削減」の高い側の中期目標を採用するよう真剣に議論するべきです」。
報告書
WWF Global Climate Policy Background Paper
Climate change policy and competitiveness :a legitimate concern ?
【PDF形式:296KB / 英文】
Daily Media Brief
【COP/MOP4】国連気候変動ポズナニ会議 関連情報
キーワード
関連するWWFの活動
京都議定書
京都議定書とは、温暖化防止のための国際会議(気候変動枠組条約締約国会議)で取り決められた世界で初めての国際協定です。 1997年に京都で会議が開かれたときに、その大枠が決まったため、「京都」の文字が冠されることになりました。この取り決めに基づき、日本政府も1990年比で6%の温室効果ガスの排出削減を...続きを読む
企業との温暖化防止
地球温暖化の原因となっている、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスは、さまざまな企業活動によって排出されています。WWFは、温暖化防止に積極的な姿勢を見せている世界の企業と協力して、実質的なCO2の排出削減と、それを新しいビジネスの展開に結び付けてゆくことをめざしたプログラムを行なっています。 温...続きを読む
国連気候変動会議
国際条約に基づき、国という大きなレベルで行なわれる温暖化防止活動は、個人々々が日々の暮らしの中で行なう省エネ活動よりも、はるかに効率よく、大量の温室効果ガスの削減を実現できる可能性をもった取り組みです。 国際条約と国際会議 現在、世界には、加盟している先進各国に温室効果ガスの排出削減を義務付けた「京...続きを読む







