残念ながら日本という国は、世界の温暖化防止ための国際交渉を、進展させている立場とは到底いえない国のようです。それはポズナニでの国際会議の場で、さらに明らかになってきており、世界のNGOたちから非難を浴びることが多くなっています。
日本は「化石賞」の受賞大国!

ポズナニ会議が開催された2週間の間に、日本政府は、4回も「本日の化石賞」を受賞してしまいました。
この「化石賞」は、世界の気候変動に関する400以上のNGOの集合体CAN(Climate Action Network)が、その日その日の会議において、「化石(温暖化の原因になる、石炭・石油などの化石燃料にもかけてある)」のような、古い消極的な姿勢で、国際交渉をもっとも妨げていると見られる国に贈る、きわめて不名誉な賞です。

ポズナニにおける日本の受賞暦
このポズナニ会議期間中で見ると、日本はカナダに次いで、2番目に多くこの不名誉な賞を受けました。
この評価は、会場に詰め掛けている世界のNGO300人以上で決めるものである以上、世界の市民社会の評価といっても差し支えありません。
日本は、今回の会議において、2日目にオーストラリアやカナダ、アメリカ、ロシアなどと共に、3位を受賞したことに続き、連日「化石賞」を受賞し続けています。
12月3日
1位 :受賞理由
条約AWGの会合において、「2050年までに排出量の半減を」と、途上国も含めた世界全体での目標を共有することを強く主張するも、その基準年は、「京都議定書で定められた1990年ではなく直近年である」と発言。基準年をずらすことで、求められる削減量を減らそうという目論見が酷評された。
2位 :受賞理由
同じく条約AWGにおいて、日本政府が、気候変動対策としてライフスタイルの変化をあげたことに対して、途上国政府から「日本は国民運動を対策としており、シャワーの時間を短くする、などの対策を挙げているが、それで対策といえるのか」という質問があった。これに対し、日本政府を代表して発言した担当者は「個人的には汗かきなので、シャワーを7回くらい浴びるが、それを地球のために3回にした。こうした発想の転換が、対策の基本」と発言した。途上国は「シャワーを浴びること自体が贅沢なのに」と反発を強めた発言であった。結果、1位と同時に2位も受賞。
12月4日
1位 カナダ、ロシアと共同受賞 :受賞理由
今回のポズナニ会議での焦点は、先進国が次期枠組における削減範囲に合意すること。つまりIPCCの科学が示した、先進国全体に求められる「2020年に1990年比で25%から40%の削減範囲」に合意することである。京都議定書AWGはまさにそのことを議論する場。しかし受賞したこの3国は、全く自国の中期目標について明らかにすることは無かった。日本は「2009年のしかるべき次期に発表する」と発言するにとどまった。
12月5日
2位 カナダ、オーストラリアと共同受賞 :受賞理由
京都議定書AWGにおいて、日本は、「京都議定書で定められた1990年という基準年は不公平である」として、基準年を1990年ではなく、複数年にしてあらわすことを提案。オーストラリアが賛同する姿勢を見せ、カナダも検討に値する提案であると追随した。
12月9日
1位 カナダ、オーストラリアと共同受賞 :受賞理由
日本、カナダ、オーストラリアの3国が、2日間にわたって、先進国の次期目標を決める議定書AWGの交渉において、2020年の先進国全体の削減範囲25%から40%(1990年比)に反対し続けたことによる。バリ行動計画にはすでにIPCCへのこの野心的シナリオ(25%から40%)を認識するという言及があるにもかかわらず、それを進展させること無く、さらにこれを後退させようとした。一方で、目標を後退させることに熱心ではあったものの、3カ国が増加させ続けてきた排出を後退させることには、熱心ではなかった。
ポズナニ会議を含めた、一連の過去の気候変動の国際交渉全体を通して見た場合、日本は悪評高いアメリカと、京都議定書の約束を守らないことを宣言したカナダに続き、堂々3位に入っています。
交渉においては、自らの中期的な削減目標を明らかにすることもなく、基準年ずらしやセクター別アプローチによる積み上げ方式など、自国の目標を低くすることばかり主張しているのが、世界から非難を浴びている原因です。
また国内においても、いまだ環境税も排出量取引制度など実効力のある政策もなく、排出を増加させる一方であることが、世界から疑念を持たれる一因になっています。
日本政府には、先進国としての責任をきちんと果たし、国際交渉をリードしてほしいものです。
関連サイト
化石賞のホームポージ (英語)
【COP/MOP4】国連気候変動ポズナニ会議 関連情報
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