2008年1月24日、アメリカのカリフォルニア州連邦地裁は、普天間米軍基地の移設計画が、アメリカ文化財保護法(NHPA)違反していることを認めた判決を出しました。この訴訟は、日米の複数の自然保護団体が、ジュゴンとその生息地の保全を求め、アメリカ国防総省に対し起こしていたものです。
ジュゴンも原告に
WWFが10年以上にわたり保全に取り組んできた、沖縄県名護市沖の辺野古(へのこ)・大浦湾は、日本に残されたほぼ最後の、そして最も重要なジュゴンの生息地です。
しかし現在、普天間米軍飛行場をこの海に移し、代替施設を建設する計画が進められており、ジュゴンの生息に深刻な脅威を及ぼそうとしています。
そこで、ジュゴン保護基金や日本環境法律家連盟、米国の生物多様性センターなど、日米の複数の自然保護団体は、2003年9月、基地建設計画が貴重な自然と希少な野生生物を犠牲にしていること、そして、アメリカ文化財保護法(NHPA)に違反しているとして、アメリカ国防総省を告訴。原告に野生動物であるジュゴンそのものを含め、裁判を起こしました。
アメリカ国防総省は再度、影響を調査せよ
これに対し、被告であるアメリカ政府は、この法律は建造物などを対象としており、ジュゴンなどの生物は対象にはならない、また、日本側が環境アセスメントを行なっていると主張し、審理の却下の申し立てていましたが、2007年9月に一連の審査は終了、判決が待たれていました。
そして1月24日、アメリカ合衆国のカリフォルニア州連邦地方裁判所は、この計画がアメリカ文化財保護法(NHPA)違反していることを認めた判決を出し、アメリカ国防総省に、90日以内に、基地建設が与えるジュゴンへの影響を調査し、環境影響評価(アセスメント)の結果をまとめた文書を提出するよう求めました。
WWFジャパンは、今回の判決について、ジュゴン裁判の原告や弁護団、裁判官らに対して心からの敬意を表すとともに、今後日本政府に対しても、適正な環境アセスメントの実施と、建設の中止を視野に入れた計画の再検討を改めて求めてゆきます。
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