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WWFの活動

ジュゴン裁判勝訴に関するWWFジャパンのコメント

2008年1月24日

サンフランシスコの連邦裁判所で「ジュゴン勝訴!」の判決が下された。マリリン・H・パテル判事は、国防省がかかわる辺野古・大浦湾での米軍施設(普天間飛行場代替施設)建設計画が、「アメリカ合州国の国家歴史保存法(NHPA)(補足1)に違反する」として、沖縄のジュゴンに対するどんな危害も回避するか、あるいは代償措置をとることを、命じたのである。

この判決では、普天間飛行場代替施設の建設にアメリカ政府が強く関与し、日本の天然記念物であり、沖縄の文化的、伝承的な生物である、国際的な希少種ジュゴンに悪影響をおよぼすことを認め、しかるべき措置を命じた点で画期的な判決であり、高く評価できる。

この裁判をとおして、代替施設計画における軍用機の飛行経路や装弾場の設置、船舶用埠頭など、環境アセスメント方法書で日本政府・防衛省が隠蔽してきた事実が明らかになり、方法書を撤回すべきという環境団体や沖縄県民の世論が高まり、沖縄県環境アセスメント審査会や県知事意見が、やり直しを求める厳しいものになったのである(補足2)。

日米両政府はこの判決を重く受け止め、両政府がかかわり、基地建設中止という選択肢を含めた科学的かつ適正な環境アセスメントを実施し、絶滅の危機にある沖縄のジュゴンとその生息域(サンゴ礁および海草藻場)への影響予測・評価を合理的に行ない、軍事基地の工事、存在、供用における悪影響を避けるため、建設計画を中止する方向へと進むべきである。

また、国際自然保護連合(IUCN)の勧告(2000年アンマン,2004年バンコク)を想起し、絶滅の危機にある沖縄のジュゴンとその生息地(およびノグチゲラ、ヤンバルクイナとその生息地)保護のための行動計画を策定し、実行するべきである。

WWFジャパンは、ジュゴン裁判の原告、弁護団、裁判官、それに支援者の方々に心から敬意を表する。
 

(補足1)
アメリカ文化財保護法(NHPA)は、正式名を「国家歴史保存法」または「国家歴史的遺産保存法」という。アメリカ政府の連邦行為に対し、「同等の意義を持つ他の国の法律で保護された文化財も保護対象とすることが含まれている。

(補足2)
この基地建設計画に際して実施された環境アセスメントについては、1月21日に、仲井沖縄県知事が知事意見書を日本の防衛省に提出しており、建設計画の具体性と調査方法の不十分さを指摘、改善を求めていた。
 

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