2007年9月4日、高知県大豊町で1頭のツキノワグマが捕獲されました。これは、NPO法人四国自然史科学研究センターとWWFが2005年から実施している四国のツキノワグマの保護活動の一環として行なわれたもので、高知県でツキノワグマが捕獲されたのは、実に21年ぶりのことです。
四国のツキノワグマの生息地、剣山山系
このたび21年ぶりに高知県で捕獲された、オスのツキノワグマ。左手が欠損しているが、原因はわかっていない。(C)NPO法人四国自然史科学研究センター
絶滅寸前 四国のツキノワグマ
現在、高知県と徳島県をまたがる剣山山系に、わずか十数頭から多くても数十頭しか生息していないと見られている、四国のツキノワグマ。その絶滅を回避するため、NPO法人四国自然史科学研究センターとWWFは、2005年から剣山山系で野生のツキノワグマを捕獲・追跡する調査を行なっています。
これまで、剣山山系で調査・研究のために捕獲されたツキノワグマは4頭いますが、いずれも捕獲場所は徳島県側でした。そこで、2006年から高知県大豊町の山中で捕獲を試みていたところ、2007年9月4日に1頭のオスの捕獲に成功しました。高知県側での捕獲は、21年ぶりの記録となります。
複数の個体の生存を確認!
このたび捕獲されたツキノワグマは、推定で体重50キロ程度と、やや小柄の個体でした。左手の先が欠損していましたが、先天的な異常によるものか、くくり罠などの人為的な影響によるものか、原因はわかりませんでした。なお、この個体は麻酔から早く覚醒したために発信機を着けることができなかったため、放した後の行動については不明のままです。
2006年10月に、このオスが捕獲された地点から500メートルほど離れた場所で、大柄のツキノワグマが無人カメラで撮影されていましたが、今回捕獲されたものとは別の個体だと考えられます。これらのことから、剣山西部(高知県側)でも、複数のツキノワグマが生存していることが確認されました。
今回ツキノワグマが捕獲された付近は林業が盛んで、シカやイノシシを捕らえるために設置された「くくり罠」にツキノワグマがかかってしまう可能性があります。NPO法人四国自然史科学研究センターやWWFは、くくり罠の規制や、罠にかかったツキノワグマを安易に殺処分しない体制作りを求めて、今後も活動を継続してゆきます。
共同記者発表資料
2007年12月12日
高知県大豊町にてツキノワグマ捕獲 高知県では21年ぶりの記録!!
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