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WWFの活動

森林伐採進むインドネシアで新しい挑戦 木材のフェアなトレード目指して

かつては広大な熱帯林に、国の全土が覆われていたインドネシア。すでに、国土の大半では天然の森が失われてしまいましたが、今も木材が国の重要な輸出品であることに、変わりはありません。日本も毎年、インドネシアから多くの木材を輸入しており、その量は日本全体の輸入量の約7%を占めています(※1)。しかし、現地では森林の保全や管理が行き届いておらず、日本に輸出される木材も、その70~80%が、違法な伐採や取り引きによるものといわれています(※2)。そのような中で、森の生態系に配慮しながら、森林事業に取り組むインドネシア企業が現れました。

生態系と社会に配慮したビジネスを目指す  フォレスト・アンド・トレード・ネットワーク

世界の森林を保全するためは、まず今のこされている自然の森を、できる限りそのまま守ってゆくことが重要です。ただ、人が木を使わずに生きてゆくことはできません。そこで、森林の保全と利用を両立するために、生態系を大きく損なわないように配慮しながら、持続可能な形で木材を利用してゆくことが必要になってきます。

1991年、WWFはイギリスで、世界で最初のフォレスト・アンド・トレード・ネットワーク(FTN)を結成しました。これは、森林の保全や、森林に依存している先住民などの地域住民の権利に配慮しながら、ビジネスの展開をめざす企業や組織のグループです。その後、世界各国で結成されたFTNには、30カ国以上から300を超える組織が加盟。今もその規模を拡大しています。

FTNに加盟しているのは、実際に森林を持ち、木材の生産に携わっている林業関連の事業者のみならず、木材製品の小物を扱う小売店舗や化粧品、ボディケア用品を扱う企業、事業に融資を行なう銀行など。業種はさまざまですが、いずれも責任ある森林ビジネスを積極的にサポートする意志を持つ事業者です。

インドネシアFTNの意味

WWFは現在、一般の消費者に森林に配慮した製品を供給する、これらの企業の取り組みとパートナーシップを、各国で支援しています。
しかし、FTNには大きな問題もありました。FTNは、欧米諸国を中心とする木材の輸入国で、これまでにも数多く結成されましたが、その一方で、木材の生産国、特に、従来より違法伐採の問題が指摘されてきた発展途上国では、なかなか活動が進展しなかったのです。すでにFTNが設立されていたインドネシアでも、事情は同じでした。原因は、これら途上国の企業にとって、森林環境や地域住民への配慮を求めるFTNの厳しい基準を満たすことが、難しかったためです。

それにもかかわらず、その困難を乗り越えて、インドネシアのFTNに参加する企業が新たに現れました。2月27日に、FTNへの参加が決定した、「スマリンド・レスタリ・ジャヤ」社です。
インドネシアのFTNには、これまでに木材製品を扱う国内企業が2社、すでに参加していました。しかし、森林の伐採許可を保有する林業者としては、今回のスマリンド社の参加がインドネシアでは初めての事例です。

その道のりは、決して容易なものではありませんでした。スマリンド社は、FTNの参加に先立ち、5年間にわたる自社の森林事業の改善を実施。森林環境や地域社会への厳しい配慮を条件とした、国際的な森林認証機関であるFSC(森林管理協議会)の認証を取得したのです。
そしてスマリンド社は、加盟とほぼ同時に、FTNに参加したことのメリットを享受することになりました。建築資材を扱う企業では、北米で最大手のブルーリンクス社から、合法で環境に配慮した木材について問い合わせがあり、取り引きが成立したのです。
これは、FTNへの参加が、それ自体、森林環境の配慮を求める先進国の要望にも充分に応えられるだけの、レベルの高い取り組みであることを証明する、一つの例といえるかもしれません。

国内に貴重な森林環境を残すインドネシアのような国で、このようなFTN参加の事例が生まれたことには、とても大きな意味があります。今後、これは間違いなく他の企業に、自社の森林事業を見直すことを促す、一つの機会になるからです。
WWFは現在、インドネシアのFTNを支援しながら、日本企業を含む多くの企業がインドネシアFTNの加盟者と取り引きし、違法な森林伐採によって生産された木材の取引の防止につとめています。インドネシアで今後、スマリンド社と同様に、他の多くの現地企業が、世界に通用する責任ある森林管理を実現し、FTNに加盟にすることが期待されています。 

  1. ※林野庁「平成16年度森林・林業白書」、「我が国への産地別木材(用材)供給量(丸太換算)」2003年度の値より
  2. ※「全米森林・製紙協会」(the American Forest & Paper Association)のデータより

FTN関連サイト

関連情報

WWFインターナショナルのサイト

上記記事の仮訳はこちら

2006/4/15

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