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WWFの活動

京都で環境に配慮した漁業認証アジア第1号、本審査開始

記者発表資料 2006年2月23日

【日本、東京発】 持続可能な漁業に与えられるエコラベル認証として世界で広く知られているMSC*注(海洋管理協議会)認証が京都府機船底曳網漁業連合会(底連、京都府舞鶴市)で本審査に入ることになった。この認証は、海洋環境の保全と持続可能な海洋資源の利用を両立する漁業を証明するもので、認証された商品は“環境に配慮したシーフード”として国内外に流通するようになる。

日本国内ではMSCの認証を受けた例はなく、今回認証が取得されれば、日本のみならずアジアでも、初めてのMSC認証漁業の登場となる。WWFジャパン(財団法人 世界自然保護基金ジャパン)は、底連の取り組みを機に、MSC認証が日本国内で広まっていくことを期待している。

今回本審査の対象となるのはズワイガニとアカガレイ。予備審査は既に終了しており、2006年2月から10ヶ月をかけて本審査が行われる予定である。底連は、主にズワイガニ、カレイ類などを水揚げしている。

底連では、1970年に1800トンだった漁獲量が1992年には850トンまで減少した。そこで、京都府海洋センターの科学的な資源評価に基づいて資源管理計画をたて、資源管理に力をいれるようになった。漁期や漁獲サイズ、漁獲量を自主的に制限する、保護区を設けるなどの工夫を実施。これにより、減少していた漁獲量は2003年には1010トンまで回復した。

MSCの取り組みは、一般の消費者の環境に対する意識を行動に移すことができる現実的な仕組みとして、国境を越えて拡大しつつある。欧米を中心に世界26カ国でMSCマークのついた水産製品320品目が既に流通しており、スーパーマーケットなどで普通に販売されている。消費者が一目で、それが環境に配慮した製品だということが分かるしくみである。今回、京都でのMSC認証が実現すれば、国産の「環境に配慮したシーフード」の流通が始まり、消費者の選択肢の幅が広がる。

世界有数の水産物の生産国であり輸入国でもある日本には、持続可能な漁業に対する大きな責任がある。日本でMSC認証が広がれば、海洋環境の保全と海洋資源の持続可能な利用に弾みがつくとWWFは期待している。

*注 MSCとは?
MSC(Marine Stewardship Council:海洋管理協議会)とは、WWFと大手食品関連会社が1997年に立ち上げた組織で、1999年に非営利団体として独立、国際的な第三者機関。魚や貝、エビ、カニなどの漁業で「海の環境を保全しながら、天然の海産物の持続可能な利用を実現する」という条件を満たしたものからつくられた海産物製品につけられるのがMSCマーク。このマークがつけられた製品は「海の自然を守って作られた製品」であるという証になる。世界ではこの審査を経て認証された漁業はすでに15漁業、さらに19漁業が本審査中である(*1)。現在26カ国で約320品目にMSCマークが流通している(2006年1月末日現在)。認証後も定期的に検査を受け、厳しい審査基準が遵守されているかが確認される。

 

添付資料

MSC アジアパシフィック ニュース発表 2006年2月24日

日本の漁業が初めて環境認定証入手に動く 

MSC(海洋管理協議会)は日本の京都府機船底曳網漁業連合会(アカガレイ、ズワイガニ漁)が持続可能で高度に管理された漁業に与えられるMSC認証の取得を目指すと発表したことを歓迎いたします。

中国に続いて世界で第二位の水産物消費国である日本で初めてこの漁業がMSC認証取得のために科学的な審査を受けることになります。

  • アカガレイ、ズワイガニはMSCプログラムでは初めてのケースで、この二つの魚種は一つの漁業として本審査を受け一緒に管理されます。この漁業は日本海の日本の排他的経済水域内で操業されています。
  • この漁業のすべての産物は日本国内でのみ販売されています。
  • 世界的では現在15の漁業がMSCの認証を受けています。それに加え、19の漁業が本審査の過程にあります。
  • 世界規模では、40の漁業がMSCのプロセスに携わり、350万トンの水産物に関与しています。主だった種類として、サウスアフリカヘイク、ニュジーランドホキ、アラスカスケトウダラ、アラスカサーモンなどです。MSCラベルの貼られた320種類以上の海産物が26カ国で得られます。

MSCアジア-太平洋オフィスの地域担当ディレクター ダンカン・レッドビターはグローバルな水産物貿易における日本の重要性を指摘しています。「もしこの漁業がMSCの基準にあうものならば、MSCの進展にとって記念すべき一歩となるでしょう。我々は日本の漁業が持続可能な水産資源管理のために、この決定をされたことを大変うれしく思います。」

この漁業に対する独立した審査が専門家によって行われ、漁業資源状況や、その漁業が海洋環境に与える影響、管理システムの効果を審査します。専門家は審査に約10ヶ月かかると予測しています。もしこの漁業が認定を受け、トレーサビリティーが確立されれば、この漁業からの二つの海産物にはパッケージにはっきり目立つ青と白のMSCのエコラベルを貼る資格が与えられます。

MSCのエコラベルにより消費者は海産物の中では最も環境に優れた製品を選ぶことができるようになります。

2006/2/23

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